10月に入り、だいぶ秋らしくなりましたね。

穏やかな陽気と「味覚の秋」を思う存分楽しみたいところですが、肌寒くなる日が増える季節でもあります。

早くも冬に向けて光熱費が気になり始めた方もいるでしょう。

光熱費や食費などの値上げが、家計にダイレクトに響くいま。特に「年金」を収入源としているシニア層では、大きな不安を感じる世帯も多いはず。

今回は老後の収入源である「年金」について考えていきましょう。

【注目記事】【厚生年金】ひと月の受給額「10万円未満の人」の割合。厚生年金でも必要な老後資金対策

1. 日本の年金制度について

さいしょに「年金」の基本的なしくみについてお話をしていきます。

日本の公的年金制度は「国民年金」と「厚生年金」の2階建ての制度が採用されています。

出所:日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 被保険者のしおり」(令和4年4月)、厚生労働省「日本の公的年金は『2階建て』」をもとに、LIMO編集部作成

この「国民年金」と「厚生年金」には大きな違いがあります。しっかりとチェックしていきましょう。

1.1 国民年金(1階部分)

加入できる条件

  • 加入対象:原則、日本に住む20歳から60歳未満の方
  • 保険料:一律(年度ごとに見直しが行われます)
  • 年金額:満額77万7792円(※)✕調整率(※令和4年度の年額。480カ月に未納期間がある場合は差し引かれます。)

1.2 厚生年金(2階部分)

  • 加入対象:主に会社員、公務員など
  • 保険料:報酬比例制(毎月の報酬により決定)
  • 年金額:加入期間や納付保険料により決定(※国民年金に上乗せで支給されます。

このように「国民年金」と「厚生年金」のしくみには、大きな違いがあることがわかりますね。