4. はたらくシニアは増加傾向に
厚生労働省の「令和4年版厚生労働白書」によると、2021(令和3)年6月1日現在、21人以上規模企業の99.7%で、高年齢者雇用確保措置が実施済みです。
在職老齢年金の限度額も引き上げとなり、年金を受給しながら働きやすい環境も整ってきました。
定年退職後も働く理由はさまざまですが、大きな理由は経済面の支えでしょう。年金は減少傾向が続いており、今後も減る可能性はあります。
健康でいる限り、はたらくことを希望するシニアは増えていくと予想されます。
5. マネープランは万端に
老後について、あまり考える機会はないかもしれません。大きな話題となった「老後2000万円問題」についても、「2000万円も必要なんてウソだ」「2000万円では足りない」など、意見が二極化しています。
重要なのは、2000万円というのはあくまでもモデル夫婦の試算であって、正確には世帯によって必要となる老後資金が異なるということです。
まずは年金の見込額を知り、生活水準や家族構成などから必要な貯蓄額、老後の働き方を考えてみることから始めましょう。
参考資料
太田 彩子
執筆者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
京都教育大学卒業。株式会社モニクルリサーチが運営する、くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部において、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。ニ種外務員資格(証券外務員ニ種)保有。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
はたらく世代のお金の診断・相談サービスを行うマネイロでは、「【計算例付】厚生年金保険料はどのように決まる?ケース別算出方法や受給額を解説」など、お金や年金制度にまつわる記事を発信中。京都府出身。(2024年9月4日更新)