いつか働けなくなる日を想定して
年金だけで生活できないと言われる今、長く仕事を続けることも重要です。
しかし、日本の健康寿命は70歳代前半~半ば。60歳代のうちは働けても、70歳代以降は働けない方も多いでしょう。
年金だけでは生活できず、いつか働けなくなる日がくることがわかっているのであれば、個人年金保険やiDeCoを利用して「私的年金」で備えることは重要です。
ただ、不安が叫ばれる「公的年金」も、終身で受け取れるというメリットがあります。
10月にはパートの社会保険の適用が拡大されました。パートの方なら「厚生年金に加入する」、会社員なら「収入を上げる」ことで現役時代の収入も増え、老後の公的年金の受給額を上げることもできるでしょう。
ただしパートの方は年収によっては手取りが減る場合もあるので、慎重に検討する必要があります。
加えて、万が一に備えた「貯蓄」についても、預貯金だけでなく資産運用などを利用して増やす必要が現代では求められるでしょう。
今の60歳代で先ほどの貯蓄ですから、平均年収が400万円台後半から前半に下がり、社会保険料などの負担が上がっている現役世代は、資産運用などを利用してより貯蓄に力を入れる必要があります。
長く働くことを考えるのとともに、働けなくなったときのことも考え、対策していきましょう。
参考資料
- 日本年金機構「令和4年4月分からの年金額等について」
- 総務省「家計調査報告 家計収支編 2021年(令和3年)平均結果の概要」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和3年)各種分類別」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)各種分類別」
宮野 茉莉子