要介護1と2の保険外しとは

要介護とは要介護認定のことで、介護が必要となる状態の度合いで決まります。介護度が重い順に並べると次のとおりになります。

  • 要介護5
  • 要介護4
  • 要介護3
  • 要介護2
  • 要介護1

この下に、介護は必要でないものの「日常生活を送る上で、多少の支援が必要な状態」として「要支援1」と「要支援2」もあります。

また、要介護度別に利用できる介護サービスも異なります。例えば介護老人福祉施設の利用は、原則要介護3からです。

財務省の計画の話に戻ると、こうしたサービスのうち「訪問介護と通所介護」について、要介護1や2の方は介護給付ではなく「地域支援事業」に移行するという案が出ているのです。

「介護外し」という言葉から自己負担が増える印象を受けますが、保険適用外になるわけではないので、その点は安心しましょう。

問題なのは「地域支援事業への移行」により、介護サービスに地域差が生まれるかもしれないという点です。

適切な介護を受けるためには、それなりの予算や人員が必要です。市町村の裁量で決まられるようになれば、どうしても地域差が生まれてしまうため、この点が懸念されているのです。

また現場で働く方からも、予算を抑えられることで適切な人員が配置されないことが不安視されており、専門性の乏しいボランティアが対応することになる可能性や、介護度が低い方への介護が軽視される可能性が指摘されています。

さらに自己負担を2割に引き上げる案についても、利用者を中心に反対の声があがっています。