1. 年金制度のおさらい
まずは簡単に年金制度の確認をしましょう。日本の公的年金制度は、「国民皆年金」となっています。
20歳以上の原則全ての人が加入する国民年金と、会社員や公務員などが加入する厚生年金などによる、いわゆる「2階建て」と呼ばれる構造です。
老後には全ての人が老齢基礎年金を、厚生年金などに加入していた人は、それに加えて老齢厚生年金などを受け取ることができます。
厚生年金であれば2階部分があるため、国民年金に比べると「手厚い」印象があります。そのため厚生年金なら安心と思われる方もいますが、はてして本当にそうでしょうか。
2. 厚生年金の平均は月14万円も注意点は3つ
では、会社員・公務員などが受け取る厚生年金の受給額についてみていきましょう。
厚生労働省が公表した「令和2年度厚生年金・国民年金事業の概況」によると、厚生年金の平均受給額は下記のとおりです。
2.1 厚生年金の平均月額
- 男性:16万4742円
- 女性:10万3808円
全体:14万4366円
この全体平均14万円という数字が、「厚生年金の平均額は約14万円」と言われている根拠です。
しかし、冒頭にもお話した通り、ここには注意すべき点が3点あります。