iDeCo(個人型確定拠出年金)は任意加入の年金の制度で、2022年7月時点で約256万人が加入しています。
自分で掛金を拠出し、お金を運用して、老後のお金をお得に準備していきたい方におすすめの制度です。
だんだんと老後の生活が近づいてくる50歳代の方でも、iDeCoを活用すると、大きく資産を増やすことができる可能性があります。
今回は50歳代の方がiDeCoを始めるメリットや、2022年10月から予定されている制度変更の内容について解説します。
50歳代にiDeCoがおすすめな理由
iDeCoの最大のメリットは、税制上の優遇措置が受けられるという点です。
まず、掛金が全額所得控除されます。そして、iDeCoでの運用益が非課税で再投資されます。
さらに受給年齢に到達して、年金を一時金で受給する場合は「退職所得控除」、年金で受給する場合は「公的年金等控除」の対象となり、税金の優遇措置を受けることができます。
しかし、iDeCoには毎月拠出して運用してきたお金は、60歳になるまで受け取ることができないというデメリットがあります。
急にまとまったお金が必要となった時でも、60歳になるまで引き出すことができないため、特に若い世代は使い勝手が悪いと感じる方もいるでしょう。
一方、50歳代の方にとっては実はiDeCoは使いやすく、大変お得な制度です。
50歳代は、20歳代や30歳代の若い世代の人と比べて60歳までの期間が短く、これからかかるお金や、今後働いて得られる収入が予測しやすく、マネープランが立てやすいという特徴があります。
そのため、iDeCoのお金を60歳まで引き出すことができなくても、困らないというケースは多いでしょう。
50歳代の方は、現在余っているお金をiDeCoで運用すると、大きく老後資金を増やせる可能性があります。もちろん、所得控除や運用益非課税など税金の優遇措置を受けることもできるので、50歳代からはじめるiDeCoは魅力的な制度であるといえるでしょう。
50歳代から始めて、何年間運用できる?
当初、iDeCoへ加入できるのは、60歳未満であることが条件となっていました。
たとえば55歳で運用を始めた場合、60歳まで5年間しかなく、十分に運用期間を確保することができませんでした。また、受給するためには最低10年間の運用が必要というルールがあるため、今まで50歳代の方はiDeCoを上手に活用できていなかった方も多いでしょう。
しかし、2022年5月の法改正により、国民年金の被保険者であれば、原則65歳未満までiDeCoに加入できるようになりました。また、年金の受給を最大75歳まで遅らせることができるようになりました。
たとえば、55歳からiDeCo始めても、掛け金を拠出しながら、65歳になるまで10年間お得に資産運用をすることができます。
また、年金の受け取りを最大で75歳まで遅らせられるので、55歳から75歳までiDeCoを活用したとすると、20年間も運用益を非課税とすることが可能です。
iDeCoは50歳代から始めても、十分メリットがある制度です。まだ加入をしていない方は検討してみるといいでしょう。
企業型DCの方に朗報。iDeCoの2022年10月からの変更点
2022年10月から、企業型確定拠出年金に加入している人も、iDeCoに入りやすくなるという制度変更が行われます。
今まで企業型DCに加入しており、企業型年金規約の定めによりiDeCoを活用することができなかった方は、今回の制度変更の内容を確認しておきましょう。
iDeCoの掛金の限度額は、企業型DCのみに加入している方と、企業型DCと確定給付企業年金(DB)等に加入している方で異なります。
また、拠出できる金額は、各月の企業型の事業主掛金額とiDeCoの掛け金を合算して、月額5万5000円までとなっています。
たとえば事業主の企業型DCへの拠出が4万円であれば、iDeCoを1万5000円まで拠出可能になります。また、企業型DCの掛金が3万5000円であれば、iDeCoに2万円まで拠出ができます。
なお、企業型DCの中でも、会社が拠出する掛金に加えて、加入者本人も掛金を上乗せして拠出しているケース(マッチング拠出)は、iDeCoとの同時加入はできません。
さらに詳しく制度変更について知りたい方は、iDeCoの公式サイトを確認してみましょう。
まとめにかえて
2022年の制度変更で、より多くの人がiDeCoを利用することができるようになりました。
特に、50歳代などすでに仕事のリタイアが近づいている世代であっても、今からiDeCoを始めれば、非課税のメリットを活かして、お金を増やすことが十分可能です。
「もっと老後資金を増やすことができないか?」と悩んでいる方は、今回ご紹介した内容を参考にしながら、iDeCoの制度を知り、ぜひ活用してみましょう。


