さる9月19日に荘厳な雰囲気のなかで執り行われたエリザベス女王の国葬。日本からも天皇皇后両陛下が参列し、その人生を国民のために捧げた女王の死を世界中の人々が偲びました。

国葬は大英帝国の面影を感じさせる壮大なものでしたが、なかでもエリザベス女王の棺の上に飾られていた花々にも注目が集まりました。

そこで今回は、エリザベス女王の棺の上に飾られていた美しい花々について、詳しくお伝えします。

亡き女王の棺を飾る美しい花々。ロマンティックなエピソードも

ウェストミンスター寺院での国葬を終えた、エリザベス女王の棺(2022年9月19日)1/14

ウェストミンスター寺院での国葬を終えた、エリザベス女王の棺(2022年9月19日)

Michael Tubi/shutterstock.com

世界中の人々から親しまれたイギリス君主の棺の上には、新国王からのメッセージとともに美しい花々が飾られました。

棺に飾られていたリースの花々は、エリザベス女王が住まいとするバッキンガム宮殿、王室が所有する邸宅であるクラレンスハウス、ハイグローブハウスから摘まれてきたもの。縁のある庭園の花々が散りばめられています。

ピンクやイエロー、バーガンディの華やかな花々は気品にあふれ、野趣あふれる雰囲気とも見事に調和したリースはまさに圧巻のひとことに尽きます。

リースに取り入れられたマートルに関しては、1947年に結婚したエリザベス女王のウェディングブーケの一部から育てたというロマンチックなエピソードも。

チャールズ新国王の意向により、棺の上に置かれたリースの台はスポンジの代わりにモス(苔)やオークの枝が使われ、環境に配慮した作りになっています。長年環境問題に熱心に取り組む新国王の考えが垣間見えるポイントですね。

エリザベス女王の棺を荘厳に彩った、美しい花々

マートル(ギンバイカ)

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weisschr/istockphoto.com

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マートルは愛、喜び、繁栄を象徴する聖なる木として、結婚式のブーケにもよく使われる植物。日本ではイワイノキとも呼ばれます。

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bonchan/istockphoto.com

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生長すると樹高は1~3メートルほどで、初夏には香りのよい、白く美しい花を咲かせます。

丈夫な性質で強剪定にも耐えるため、コンパクトに仕立てることも可能。斑入りの品種「バリエガタ」は生け垣にも用いられ、庭をオシャレに演出します。

ローズマリー

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abriggs21/istockphoto.com

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常緑低木のローズマリーはハーブとしても知られる植物。神話に登場したり、宗教行事にも使用されるなど、その香りや薬効、神秘性から古来より結婚式や葬式にも使われてきました。

細かい葉が特徴のローズマリーは、リースのなかでは枝ものとして使用されています。

花の女王・バラ 「クィーン・エリザベス」は戴冠記念に作られた大輪

バラ

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Mariha-kitchen/istockphoto.com

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亡き女王を思い起こさせる可愛らしさと女王の品格を与えていたのがバラ。ピンクやイエローの鮮やかな色合いと優雅ささは、まるで生前の女王のファッションを思わせる色彩です。

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akimari/istockphoto.com

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バラは言わずとしれた花の女王。数多くの品種が作出されていますが、なかでも「クィーン・エリザベス」はエリザベス女王の戴冠を記念して1954年に作出されたバラ。ピンクの花弁が美しく、枯れにくいのが特徴です。

 

イングリッシュオーク

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スペイン艦隊を破り、世界の覇権を握る原動力となったのがイギリス海軍。当時、海軍が乗っていた帆船に使用されていたのがイングリッシュオークです。オークの和名はナラ。秋にはどんぐりの実をつけます。

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Janny2/istockphoto.com

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オークは数十メートルにまで生長し、その木質は堅くて丈夫。葉は個性的な形をしています。

バーガンディの深い彩りを添えた「スカビオサ&ダリア」

スカビオサ

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monitor6/istockphoto.com

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リースの中で、バーガンディの深い色合いがとりわけ目をひいたスカビオサ。ピンクやイエロー、グリーンの配色をひきしめるアクセントになっています。

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LFO62/istockphoto.com

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スカビオサは和名でマツムシソウと呼ばれ、青、白、紫、ピンク、黄色の花色が定番としてよく出回っています。繊細な花の見頃は春と秋。「松虫草」は初秋を表す季語にもなっています。

ダリア

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Olga Seifutdinova/istockphoto.com

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バーガンディのダリアもリースに使用されています。多数の花弁からなるダリアは花径が大きい品種だと、ひときわゴージャスな印象を与えます。

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Marina Kositsyna/istockphoto.com

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ダリアはメキシコからスペイン、そしてヨーロッパへ広まり、日本には19世紀にオランダから長崎へ持ち込まれました。イギリスやフランスでも人気となり、今でも多くの愛好家がダリアを庭で楽しんでいます。

赤や緑のアジサイ、そしてセダムも厳かな引き立て役に

アジサイ

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kipgodi/istockphoto.com

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グリーンやレッドに色づいたアジサイもリースのアクセントとして使われています。

日本でも秋色アジサイなど、色が徐々に変化するアジサイがあり、インテリアフラワーとして人気。特にドライフラワーとして楽しまれています。

セダム

セダムは日本でも人気の多肉植物。ほふく性のあるセダムはグラウンドカバーにもよく使われています。

日本ではベンケイソウとも呼ばれ、可愛らしい小花を球状に咲かせます。ピンクの花色の品種「オータムジョイ」は草丈が50センチほどで、切り花にもぴったり。夏から秋にかけて花を咲かせます。

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N-sky/istockphoto.com

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まとめにかえて

エリザベス女王の功績にふさわしい豪華なリースに魅了された人々も多いことでしょう。とくにマートルに関しては、そのロマンチックなエピソードから、遠く離れた日本でもニュースになり話題となりました。

亡き女王の棺に飾られた花々は今回の国葬を機に注目が集まりそうです。

LIMO編集部