総務省によれば、高齢者人口は3627万人、また高齢者の就業者は909万人と、ともに過去最高となりました(2022年9月18日公表)。

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出所:総務省「統計トピックスNo.132統計からみた我が国の高齢者-「敬老の日」にちなんで-」

出所:総務省「統計トピックスNo.132統計からみた我が国の高齢者-「敬老の日」にちなんで-」

進む少子高齢化と、高齢就業者の増加。

日本の高齢者の人口は世界1位となっており、他の国でも経験したことがない高齢者の割合となっています。

働く高齢者が増えていますが、今の現役世代からみれば「高齢者はお金をもっているのでは」という印象があるかもしれませんね。

老後スタート60歳代のお金事情はどうなっているのでしょうか。グラフで詳しく確認していきます。

60歳代、70歳代ともに働く高齢者は増加へ。中でも非正規の割合が多め

まずは総務省の資料より、高齢者の就業率の推移を確認しましょう。

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出所:総務省「統計トピックスNo.132統計からみた我が国の高齢者-「敬老の日」にちなんで-」

出所:総務省「統計トピックスNo.132統計からみた我が国の高齢者-「敬老の日」にちなんで-」

65歳以上全体の就業率は25.1%と、4人に1人が働く結果に。

年齢別で見ると、65~69歳は50.3%が、70歳以上でも18.1%が働いており、年々増加しています。雇用形態も見てみましょう。

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出所:総務省「統計トピックスNo.132統計からみた我が国の高齢者-「敬老の日」にちなんで-」

出所:総務省「統計トピックスNo.132統計からみた我が国の高齢者-「敬老の日」にちなんで-」

  • 役員を除く雇用者:517万人(57.6%)
  • 自営業主・家族従業者:270万人(30.1%)
  • 役員:111万人(12.4%)

「役員を除く雇用者」の内訳をみると、「パート・アルバイト」(52.2%)「派遣社員」(9.5%)と非正規が多く、正規の職員・従業員は24.1%でした。

年齢を重ねるにつれ体力や時間との兼ね合いから、非正規や自営業主などを選ぶ方も増えるでしょう。

60歳代は貯蓄いくら持っているのか【円グラフ】

年を重ねて働く理由は人それぞれ。

働くのが好き、社会参加したい、健康に良いなどの理由から、収入がほしい、貯蓄や年金に不安があるというかたもいるでしょう。

実際に今の60歳代はいくら貯蓄をもっているのか、金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)各種分類別データ」をもとに、60歳代の貯蓄分布を確認しましょう。

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出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)各種分類別データ」をもとにLIMO編集部作成

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)各種分類別データ」をもとにLIMO編集部作成

60歳代・二人以上世帯の金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)

  • 平均:2427万円
  • 中央値:810万円

より実態に近いと言われる中央値は810万円。

2019年には「老後2000万円問題」が話題となりましたが、届かないのが現状のようです。

貯蓄810万円では、月5万円貯蓄から切り崩すと13年間でなくなってしまいます。また、旅行や趣味を楽しんだり、病気や介護でお金が必要となると、他に準備する必要があるでしょう。

円グラフを見ると、貯蓄ゼロと3000万円以上が目立ちますね。若いうちからいかに貯蓄習慣をつけるかは大切と言えそうです。

60~69歳は年金をいくら貰っているのか【年金一覧表】

貯蓄ゼロというご家庭もありましたが、老後資金の柱は年金です。

60歳代の年金額の平均を厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」より確認します。

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出所:厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

出所:厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

国民年金の平均年金月額

  • 60歳:3万9019円
  • 61歳:4万594円
  • 62歳:4万1689円
  • 63歳:4万2881円
  • 64歳:4万3513円
  • 65歳:5万7919円
  • 66歳:5万7737円
  • 67歳:5万7569円
  • 68歳:5万7272円
  • 69歳:5万7169円

厚生年金(第1号)の平均年金月額

  • 60歳:9万838円
  • 61歳:5万9575円
  • 62歳:6万436円
  • 63歳:7万8770円
  • 64歳:8万636円
  • 65歳:14万5337円
  • 66歳:14万5703円
  • 67歳:14万3386円
  • 68歳:14万1979円
  • 69歳:14万36円

※国民年金(基礎年金)の月額を含みます。

一般的な年金受給開始年齢は65歳からです。

65歳より前は繰上げ受給や、厚生年金の場合は特別支給の厚生年金を受給した金額となります。

65歳以降をみると、国民年金で5万円台、厚生年金で14万円台でした。

受給する年金によっては年金のみでの生活も厳しいご家庭が多いとわかります。

今後も増える高齢就業者。働く以外に備える方法はあるか

総務省の資料をみれば、そして今年度の年金受給額や少子高齢化を考えれば、今後も高齢就業者が増えると考えられるでしょう。

一方で、「老後くらいはゆっくりしたい」「いつまで働けるか不安」と考える人も多いのではないでしょうか。

働くことによる収入以外で備えるとすれば、不労所得、つまり働かないで得られる収入を考えることになります。

たとえば株式や投資信託、債券など。最近では国による運用益が非課税になるNISA制度もあり、以前よりはじめやすくなりました。

インターネットで申し込みや運用をおこなうこともでき、さまざまな方法で情報収集も可能となっています。

年金や貯蓄に不安がある、労働所得はいつまで得られるかわからないとなれば、このような不労所得を検討するのも一つでしょう。

昔に比べればはじめやすくなっていますから、しっかり情報収集してご自身に合ったリスクで検討してみてもよいでしょう。

参考資料

宮野 茉莉子