1. 還暦60代世帯「貯蓄はどのくらい?」

前述の「家計調査報告」によると。二人以上世帯(全世代)の貯蓄現在高の平均値は1791万円で、前年より36万円増加しています。(負債現在高の平均値は572万円で、前年より2万円増加)

60~69歳の貯蓄と負債の平均は以下の通りです。

(カッコ内は全体(全世代)との差です)

1.1 60~69歳の貯蓄

貯蓄現在高・・・2384万円 (プラス593万円)
負債現在高・・・242万円   (マイナス330万円)

60代世帯の、平均値で考えた純貯蓄額は2142万円です。

定年退職金や相続などの大型収入によって世帯貯蓄が引き上げられたケースも含まれるでしょう。また、長年家計を圧迫してきた住宅ローンや子どもの教育費から解放される世帯が増える時期であることが背景にあることは確かです。

とはいえ、この平均値だけでは「見えない部分」もあります。それが、世帯ごとの貯蓄の差です。60代・二人以上世帯の貯蓄分布を、次で深掘りしていきます。