4. 【モデルケース】高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上を想定)

  • 実収入(主に年金):20万9198円
  • 実支出(主に食費):26万3718円

月々の赤字額:約5万5000円

老後必要額=5.5万円×12ヶ月×30年(老後30年と仮定)=1980万円(約2000万円)

このモデルケースは、高齢夫婦無職世帯の「必要最低限の生活」を想定していますが、ひと月に約5万5000円の赤字が発生する計算になります。

これを、平均寿命をもとに現在70代の方のケースに置き換えてみましょう。

  • 老後必要額=5.5万円×12ヶ月×20年=1320万円

先ほど見てきたように、70代以上世帯の金融資産保有額の中央値は1000万円でした。したがって、多くの世帯が「老後生活のための貯蓄は十分だ」と言える水準には達していないということが言えるかもしれません。