まずは厚生年金を日本全体でみんないくらもらっているかを知っておきたい

まずは、全体がどうなっているのかを知っておきましょう。

厚生年金保険(以下、厚生年金)の男女合計の総数における年金月額階級別の老齢年金受給者数からみていきましょう。

厚生年金の受給者数は全体で1610万133人いることがわかります。

では、厚生年金受給者は月額平均でいくらの年金を受給しているのでしょうか。

以下、1万円レンジごとに受給者数を見ていきましょう。

【全国男女計】厚生年金の年金月額階級別の老齢年金受給者数のデータ

  • 1万円未満:10万511人
  • 1万円以上~2万円未満:1万8955人
  • 2万円以上~3万円未満:6万6662人
  • 3万円以上~4万円未満:11万9711人
  • 4万円以上~5万円未満:12万5655人
  • 5万円以上~6万円未満:17万627人
  • 6万円以上~7万円未満:40万1175人
  • 7万円以上~8万円未満:69万4015人
  • 8万円以上~9万円未満:93万4792人
  • 9万円以上~10万円未満:112万5260人
  • 10万円以上~11万円未満:111万9158人
  • 11万円以上~12万円未満:101万8423人
  • 12万円以上~13万円未満:92万6094人
  • 13万円以上~14万円未満:89万7027人
  • 14万円以上~15万円未満:91万3347人
  • 15万円以上~16万円未満:94万5950人
  • 16万円以上~17万円未満:99万4107人
  • 17万円以上~18万円未満:102万4472人
  • 18万円以上~19万円未満:99万4193人
  • 19万円以上~20万円未満:91万6505人
  • 20万円以上~21万円未満:78万1979人
  • 21万円以上~22万円未満:60万7141人
  • 22万円以上~23万円未満:42万5171人
  • 23万円以上~24万円未満:28万9599人
  • 24万円以上~25万円未満:19万4014人
  • 25万円以上~26万円未満:12万3614人
  • 26万円以上~27万円未満:7万6292人
  • 27万円以上~28万円未満:4万5063人
  • 28万円以上~29万円未満:2万2949人
  • 29万円以上~30万円未満:1万951人
  • 30万円以上~:1万6721人

厚生年金の月額平均のボリュームゾーンは、月平均で9万円以上から10万円未満となっています。その人数は約112万人。

一方、全体平均の年金月額は14万4366円ということですから、ボリュームゾーンの年金受給額は平均と比較してかなり少ない印象です。このあたりが、平均金額と実態の意識のずれを起こしているのかもしれません。統計でよくみられる「平均値の罠」に陥っているようにも見えます。

出典・出所:厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」(2021年12月)

厚生年金が月平均20万円の受給額の人は何パーセントいるのか

さて、先ほどのデータにもとづけば、厚生年金を月平均で20万円もらっている人数は、全国に78万1979人います。

では、厚生年金を月平均20万円もらっている人は全体の何パーセントなのでしょうか。

国内の厚生年金受給者数は1610万133人いたことは冒頭に触れました。

したがって、以下のように計算できます。

78万1979人÷1610万133人=4.86%

ということで全体の約5%いることになります。

こうしてみると、厚生年金を月平均で20万円を手にできている人は、人数にしてみると「意外といるな」と感じる方もいるのではないでしょうか。

厚生年金は、一般的には過去に会社勤務していた人で年収に応じて手にできる金額が異なるものです。

過去の仕事の仕方や働き方も出てくるので、以下、男女別にみていきましょう。