4. 「厚生年金は手厚い」とは言い切れないワケ

国民年金の平均受給額は月5万6252円です。

国民年金に比べれば、たしかに上乗せして加入する分、厚生年金は手厚いと言えるでしょう。

しかし分布を見てわかる通り、特に女性の約半数は厚生年金でも月10万円未満となっています。

「自分は厚生年金だから大丈夫」というわけではなく、加入期間と収入に応じて納めた保険料がどれくらいかで将来の受給額が変わります。働き方によっては、「思ったよりも厚生年金が貰えなかった」というケースもあるでしょう。

今回は平均受給額をご紹介しましたが、まずはご自身のおおよその受給予定額をねんきん定期便などで確認しましょう。

早いうちから確認するほど、働き方を変えたり、私的年金や貯蓄で備えたり、老後の働き方を考えたりと、老後資金への対策がしやすく、また複数の方法で備えることができます。

2019年には「老後2000万円問題」が話題となりましたが、老後資金の必要額は個人差あれど、大きくなることが予測されます。まずは現状把握からはじめましょう。

参考資料

宮野 茉莉子