2022年も下半期に入り、残り3カ月と少しで今年も終わります。

歳を重ねるにつれ、「一年が終わるのが早い」と実感される方も多いのではないでしょうか。

コロナ禍3年目の今年は少しずつ新型コロナウイルスへの動乱が落ち着いては生きたものの、今度は相次ぐ物価高に苦しんでいるという方も多いでしょう。

世界情勢によるものゆえ仕方ないとは言え、特に年金生活で急な値上げは厳しいものがあります。

国民年金より手厚いと言われる厚生年金ですが、受給額が「月10万円未満」という方も多いものです。実際に何パーセントかみていきましょう。

【注目記事】【年金】みんなの「厚生年金と国民年金」ひと月の受給額いくらか。令和4年度の平均額も見る

1. 厚生年金「月10万円未満の人」はどれくらいいるのか【全体】

厚生労働省が2021年12月に公表した「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によれば、厚生年金の平均額は以下のとおりです。

1.1 厚生年金の年金月額

全体平均月額:14万4366円

  • 男子平均月額:16万4742円
  • 女子平均月額:10万3808円

※国民年金の受給額を含む。

全体では14万円台ですが、男性は16万円台、女性は10万円台と約6万円の差があります。

この平均額から、女性の厚生年金の平均額は低いことが予想できます。

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出所:厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

出所:厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

1.2 厚生年金の受給者数(全体1610万133人)

  • 1万円未満:10万511人
  • 1万円以上~2万円未満:1万8955人
  • 2万円以上~3万円未満:6万6662人
  • 3万円以上~4万円未満:11万9711人
  • 4万円以上~5万円未満:12万5655人
  • 5万円以上~6万円未満:17万627人
  • 6万円以上~7万円未満:40万1175人
  • 7万円以上~8万円未満:69万4015人
  • 8万円以上~9万円未満:93万4792人
  • 9万円以上~10万円未満:112万5260人
  • 10万円以上~11万円未満:111万9158人
  • 11万円以上~12万円未満:101万8423人
  • 12万円以上~13万円未満:92万6094人
  • 13万円以上~14万円未満:89万7027人
  • 14万円以上~15万円未満:91万3347人
  • 15万円以上~16万円未満:94万5950人
  • 16万円以上~17万円未満:99万4107人
  • 17万円以上~18万円未満:102万4472人
  • 18万円以上~19万円未満:99万4193人
  • 19万円以上~20万円未満:91万6505人
  • 20万円以上~21万円未満:78万1979人
  • 21万円以上~22万円未満:60万7141人
  • 22万円以上~23万円未満:42万5171人
  • 23万円以上~24万円未満:28万9599人
  • 24万円以上~25万円未満:19万4014人
  • 25万円以上~26万円未満:12万3614人
  • 26万円以上~27万円未満:7万6292人
  • 27万円以上~28万円未満:4万5063人
  • 28万円以上~29万円未満:2万2949人
  • 29万円以上~30万円未満:1万951人
  • 30万円以上~:1万6721人

全体で見ると、厚生年金のボリュームゾーンは「9万円以上~10万円未満(112万5260人)」と、実は9万円台が最も多くなっています。

では男女別でみるとどうでしょうか。

2. 厚生年金「月10万円未満の人」は何パーセント【男性】

厚生労働省によれば、男性の厚生年金受給者数は1071万6244人です。受給額ごとの分布も確認します。

  • 1万円未満:7万2507人
  • 1万円以上~2万円未満:1万2071人
  • 2万円以上~3万円未満:5395人
  • 3万円以上~4万円未満:1万170人
  • 4万円以上~5万円未満:3万714人
  • 5万円以上~6万円未満:6万7421人
  • 6万円以上~7万円未満:16万3063人
  • 7万円以上~8万円未満:24万4810人
  • 8万円以上~9万円未満:24万2657人
  • 9万円以上~10万円未満:27万3243人
  • 10万円以上~11万円未満:35万350人
  • 11万円以上~12万円未満:43万8383人
  • 12万円以上~13万円未満:51万8659人
  • 13万円以上~14万円未満:60万8992人
  • 14万円以上~15万円未満:70万4371人
  • 15万円以上~16万円未満:79万3583人
  • 16万円以上~17万円未満:88万4219人
  • 17万円以上~18万円未満:94万8543人
  • 18万円以上~19万円未満:94万2288人
  • 19万円以上~20万円未満:87万9047人
  • 20万円以上~21万円未満:75万7129人
  • 21万円以上~22万円未満:59万345人
  • 22万円以上~23万円未満:41万4195人
  • 23万円以上~24万円未満:28万2665人
  • 24万円以上~25万円未満:19万63人
  • 25万円以上~26万円未満:12万1426人
  • 26万円以上~27万円未満:7万5194人
  • 27万円以上~28万円未満:4万4547人
  • 28万円以上~29万円未満:2万2741人
  • 29万円以上~30万円未満:1万807人
  • 30万円以上~:1万6346人

男性の場合、ボリュームゾーンは15~20万円です。

また、月10万円未満に関しても10.5%となっています。

つまり厚生年金を受け取る男性の場合、約9割が月10万円以上と言えるでしょう。

3. 厚生年金「月10万円未満の人」は何パーセント【女性】

女性の厚生年金受給者数は538万3889人です。受給額ごとにも確認します。

  • 1万円未満:2万8004人
  • 1万円以上~2万円未満:6884人
  • 2万円以上~3万円未満:6万1267人
  • 3万円以上~4万円未満:10万9541人
  • 4万円以上~5万円未満:9万4941人
  • 5万円以上~6万円未満:10万3206人
  • 6万円以上~7万円未満:23万8112人
  • 7万円以上~8万円未満:44万9205人
  • 8万円以上~9万円未満:69万2135人
  • 9万円以上~10万円未満:85万2017人
  • 10万円以上~11万円未満:76万8808人
  • 11万円以上~12万円未満:57万9740人
  • 12万円以上~13万円未満:40万7435人
  • 13万円以上~14万円未満:28万8035人
  • 14万円以上~15万円未満:20万8976人
  • 15万円以上~16万円未満:15万2367人
  • 16万円以上~17万円未満:10万9888人
  • 17万円以上~18万円未満:7万5929人
  • 18万円以上~19万円未満:5万1905人
  • 19万円以上~20万円未満:3万7458人
  • 20万円以上~21万円未満:2万4850人
  • 21万円以上~22万円未満:1万6796人
  • 22万円以上~23万円未満:1万976人
  • 23万円以上~24万円未満:6934人
  • 24万円以上~25万円未満:3951人
  • 25万円以上~26万円未満:2188人
  • 26万円以上~27万円未満:1098人
  • 27万円以上~28万円未満:516人
  • 28万円以上~29万円未満:208人
  • 29万円以上~30万円未満:144人
  • 30万円以上~:375人

女性の場合、厚生年金10万円未満は約48.9%と約半数になります。

女性は平均額が月10万円ということもあり、月10万円未満も珍しくありません。

また、女性の約9割が厚生年金が月15万円未満となります。男性と比べると大きな差があるとわかりますね。

男女の賃金差や育児や介護により離職したり働き方をセーブするなど、女性は将来の年金受給額が少なくなる可能性が高くなります。その分、早いうちから老後資金の準備が必要でしょう。

4. 「厚生年金は手厚い」とは言い切れないワケ

国民年金の平均受給額は月5万6252円です。

国民年金に比べれば、たしかに上乗せして加入する分、厚生年金は手厚いと言えるでしょう。

しかし分布を見てわかる通り、特に女性の約半数は厚生年金でも月10万円未満となっています。

「自分は厚生年金だから大丈夫」というわけではなく、加入期間と収入に応じて納めた保険料がどれくらいかで将来の受給額が変わります。働き方によっては、「思ったよりも厚生年金が貰えなかった」というケースもあるでしょう。

今回は平均受給額をご紹介しましたが、まずはご自身のおおよその受給予定額をねんきん定期便などで確認しましょう。

早いうちから確認するほど、働き方を変えたり、私的年金や貯蓄で備えたり、老後の働き方を考えたりと、老後資金への対策がしやすく、また複数の方法で備えることができます。

2019年には「老後2000万円問題」が話題となりましたが、老後資金の必要額は個人差あれど、大きくなることが予測されます。まずは現状把握からはじめましょう。

参考資料

宮野 茉莉子