3. 定年後70歳代でゆとりある老後を迎えるために

60歳で退職金を受け取れたら、誰だって70歳代でもある程度の金融資産を保有できのではと考える人も少なくないでしょう。

果たして本当にそうでしょうか。

退職金でまとまった金額を手にすると、住宅ローンの一括返済や持ち家のリフォーム、生活費の取り崩し等で退職金がどんどん減っていくことが考えられます。現在、公的年金は年金受給開始が65歳からとなりますので60歳から65歳までの間の生活費として退職金をすぐに使い切ってしまった、という人も少なくないのではないでしょうか。

70歳代まで資産がしっかり残っている人は、年金生活に入る前にしっかりと老後の生活費の準備ができていた人といえるでしょう。特に一昔前は銀行や郵便局に定期預金として預けていた、もしくは定期積金として積み立てていただけで安全に高い利息を受取り、資産を増やすことができました。しかし、現在はどうでしょうか。定期預金の金利は驚くほど低く、全くあてにすることはできません。

そこでこれから老後生活に向けて準備を始めるはたらく世代は、今の70歳代の人が難なく手に入れていたあの金利収入を、資産運用という手段を使って、自力で確保する必要があります。