株式市場の振り返り-日経平均株価は反発、終値は17カ月ぶり19,900円回復

2017年5月10日(水)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 19,900円(+57円、+0.3%) 反発
  • TOPIX 1,585.1(+3.4、+0.2%) 反発
  • 東証マザーズ総合指数 1,074.8(+13.7、+1.3%) 5日続伸

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,044、値下がり銘柄数:805、変わらず:166
  • 値上がり業種数18、値下がり業種数:15
  • 年初来高値更新銘柄数:266、年初来安値更新銘柄数:6

東証1部の出来高は21億6,989万株、売買代金は2兆7,790億円(概算)となり、いずれも前日より増加しました。特に目立ったニュースはなかったようですが、週明けから決算発表が再開したことで、売り買いの材料不足に陥ることはなかったようです。売買代金も2兆8,000億円に迫る水準まで達しました。

そのような中、日経平均株価は1日を通して前日比プラスで推移しました。前場の半ばには一時+95円高(年初来高値を更新)となる場面が見られ、20,000円の大台回復を視野に捉えます。その後は売りに押されますが、大引け直前には再び高値を試す動きとなりました。

最後は失速しましたが、終値では2015年12月3日以来となる19,900円台回復です。なお、TOPIXも同じような値動きとなり、年初来高値を更新しました。

東証マザーズ総合指数は5日続伸、売買代金はかろうじて1,000億円超を維持

東証マザーズの出来高は8,404万株、売買代金1,096億円となり、いずれも前日から大幅減少しました。売買代金は何とか1,000億円超を維持しましたが、全体的には模様眺めが強かったようです。

ただ、総合指数は大幅高となり、これで5日続伸となりました。この勢いが持続的なものかどうか、今後の物色テーマの登場と合わせて注目されます。

決算後の自動車株で明暗、三菱自動車は爆騰してSUBARUは連日の急落

個別銘柄では、ハイテク株の堅調さが目立っており、ソニー(6758)、富士通(6702)、京セラ(6971)、キヤノン(7751)などが年初来高値を更新しました。

また、任天堂(7974)も急騰して高値を付け、花王(4452)や塩野義製薬(4507)などディフェンシブ銘柄も高値を更新して引けています。

さらに、前日の9日に2018年3月期のV字回復見通しを公表した三菱自動車(7211)が一時+10%弱高の爆騰となったのが目を引きました。やはり9日に2017年3月期の大幅減益を発表した三菱重工(7011)も、約+4%上昇となっています。

一方、同じく前日に決算発表を行ったSUBARU(7270)が連日の急落となり、引け後の決算発表を控えたトヨタ自動車(7203)も値を下げました。また、三井住友フィナンシャルグループ(8316)や大和証券グループ本社(8601)など金融株の弱さが目立っています。

その他では、取引時間中に決算を発表した三越伊勢丹ホールディングス(3099)が暴落となり、年初来安値を更新したのが際立ちました。

新興市場では、ブランジスタ(6176)が値を飛ばして一時ストップ高となり、終値でも大幅高となりました。また、そーせいグループ(4565)も堅調に推移して4日続伸となり、串カツ田中(3547)も値を上げて引けています。

一方、UMNファーマ(4585)やロックオン(3690)が急落したのが目立ちました。

青山 諭志