4. 公務員なら退職金で老後は安泰?
国家公務員で定年まで勤めれば、退職金は2000万円以上出るとわかりました。平均のトラップではなく、ボリュームゾーンもしっかり2000万円~2500万円というデータが出ています。
一方、基本的には民間の水準に合わせて調整されることは忘れてはなりません。民間の水準が下がれば、公務員の退職金は下がる可能性もあります。
近年では公務員の共済年金が厚生年金へ統合されたように、官民格差の是正は常に議論されています。「公務員だから安泰」とはいえなくなるでしょう。
また、現代では転職をされる方も多く、一つのところでずっと働き続けるという方はそこまで多くありません。国家公務員として新卒から定年まで働く方も、そう多くないといえます。
働き方が多様化する現代では、誰にとっても老後のお金は課題の一つだといえます。
また公的年金であっても、年金だけで生活できる方は半分以下とされています。年金や退職金以外に備える方法として、私的年金や貯蓄をいかに現役時代から準備するかが重要となるでしょう。
働き方によって退職金や年金が変わるのは事実なので、まずはご自身の状況に合わせて、受給予定額などを確認してみましょう。
こちらを第一歩とし、老後に向けたマネープランを検討するのが理想ですね。
参考資料
太田 彩子
執筆者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
京都教育大学卒業。株式会社モニクルリサーチが運営する、くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部において、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。ニ種外務員資格(証券外務員ニ種)保有。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
はたらく世代のお金の診断・相談サービスを行うマネイロでは、「【計算例付】厚生年金保険料はどのように決まる?ケース別算出方法や受給額を解説」など、お金や年金制度にまつわる記事を発信中。京都府出身。(2024年9月4日更新)