「資産運用で失敗する人」の行動3. 生活スタイルに合わない投資をする
日本証券業協会の調査では、「若い人ほど短期投資志向が強い」こともわかりました。
※上記データの対象は株式を保有する個人投資家3800人
株式の平均保有期間について、「3年未満」の層は20~30代で合計で71.5%にのぼり、他の年代と比較して圧倒的に高いです。
「若い人ほど年収や金融資産が少ない傾向にある」と想定し、既述の
- 年収や金融資産額が低い人ほど金融知識が乏しい
- 金融知識が低い人ほど長期投資志向が薄く、計画性も低い
ということを掛け合わせると、「歳が若い人ほど、金融知識が乏しい中、計画を伴わず短期志向な投資をしている」ということが言えるかもしれません。
まず、投資が短期志向になればなるほど、リアルタイムで素早く情報をキャッチアップする必要が出てきます。
しかし、日中働いている人は、そうした俊敏な情報収集が難しい場合も多いのではないでしょうか。
また、素早く情報をキャッチアップするには、素早くかつ正しく解釈するための金融知識も必要となってきます。
投資の学習に時間を割きづらい人にとっては、そぐわない投資スタイルと言えるのではないでしょうか。
金融知識が乏しい中、計画を伴わず短期志向な投資をしていると、無計画に値動きの激しい資産を買い、状況が呑み込めないまま日々の値動きに一喜一憂してしまうという状況にも陥りかねません。
まとめにかえて
夏は楽しいイベントも多いシーズンです。
しかし、気分が浮かれて「お金」に関する警戒心が緩んではいけません。
ご参考になれば、幸いです。
参考資料
石津 大希
執筆者
1991年生まれ。新潟県新潟市出身。2022年に株式会社モニクル傘下の株式会社ナビゲータープラットフォーム(現:株式会社モニクルリサーチ)に入社し、現在はコンテンツ編成本部マネージャー。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」を中心に、多くの読者の方に幅広いコンテンツを届けるための戦略立案に従事している。
それ以前は、LIMO編集部にてアシスタント・コンテンツマネージャー(ACM)として従事。第一報として報道されるニュースを深堀りし、読者の方が企業財務や金融に対する知的好奇心を満たしたり、客観的データや事実に基づく判断を身に付けられたりできる内容の記事を積極的に発信していた。
入社以前は、株式会社フィスコにて客員アナリストとして約20社を担当し、アナリストレポートを多数執筆。また、営業担当として、IRツール(アナリストレポート、統合報告書、ESGレポートなど)やバーチャル株主総会サービス、株主優待電子化サービスなどもセールス。加えて、財務アドバイザーとしてM&Aや資金調達を提案したほか、上場企業向けにIR全般にわたるコンサルティングも提供。財務アドバイザリーファームからの業務委託で、数千万~数十億円規模の資金調達支援も多数経験。
株式会社第四銀行(現:株式会社第四北越銀行)、オリックス株式会社でも勤務し、中小・中堅企業向け融資を中心に幅広い金融サービスを営業した。株式会社DZHフィナンシャルリサーチでは、日本株アナリストとして上場企業の決算やM&A、資金調達などのニュースと、それを受けた株価の値動きに関する情報・分析を配信。IPOする企業の事業・財務を分析し、初値の予想などに関するレポートを執筆。ロンドン証券取引所傘下のリフィニティブ向けに、週間・月間レポートで、日本株パートを執筆。経済情報番組「日経CNBC」にて毎月電話出演し、相場や株価の状況も解説していた。
最終更新日:2024/09/04