2022年度「全国学力テスト」教科ごとの結果ポイント
正答率が下がった教科のうち「中学校数学」と「中学校理科」について、正答率だけではわからない各教科の結果ポイントを見ていきましょう。
中学校数学
文部科学省の調査概要によると、調査結果のポイントとして下記の特徴があげられます。
- 「データの活用」の領域において、多数回の試行によって得られる確率の意味の理解には改善の傾向が見られる
- 学習指導要領において統計的内容が充実したことを踏まえ初めて出題した「箱ひげ図」からデータの分布の特徴を読み取ることに課題が見られる
- 「関数」の領域において、日常的な事象を数学的に解釈し、問題解決の方法を数学的に説明することに引き続き課題が見られる
【数と式】【図形】【関数】にそれぞれ課題が見られました。とくに【関数】の正答率は39.0%と低く、問題解決の方法を数学的に説明する活動を充実することが求められます。
中学校理科
調査結果のポイントは下記のとおりです。
- 他者の考えの妥当性を検討したり、実験の計画が適切か検討して改善したりすることに課題が見られた分野がある
- 実験の計画における条件の制御については、改善の状況が見られる
【エネルギー】【粒子】【生命】【地球】の単元別では【エネルギー】の正答率が43.8%と低く、測定する間隔や範囲の視点から実験の計画を検討して改善できるかどうかをみることに苦手があることがわかります。