2022年7月2日、Sasuke Financial Lab株式会社は「配偶者控除の廃止と子育て支援策の所得制限に関するアンケート調査」を発表しました。

調査結果によると、子育て支援策の所得制限や配偶者控除の廃止について様々な声があがっていることがわかります。

2022年10月からは児童手当の特例給付について、年収1200万円以上の世帯で廃止になることも決定しています。

こうした制度に疑問の声が上がる中、同調査ではリアルな意見が垣間見えます。早速みていきましょう。

子育て支援に保護者の所得制限がつくのは賛成?反対?

「配偶者控除の廃止と子育て支援策の所得制限に関するアンケート調査」によると、子育て支援策に保護者の所得制限をつけることについて最も多い回答は「わからない」でした。

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出所:Sasuke Financial Lab株式会社「配偶者控除の廃止と子育て支援策の所得制限に関するアンケート調査」

出所:Sasuke Financial Lab株式会社「配偶者控除の廃止と子育て支援策の所得制限に関するアンケート調査」

ちなみに、アンケートの回答者の属性は以下のとおりです。

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出所:Sasuke Financial Lab株式会社「配偶者控除の廃止と子育て支援策の所得制限に関するアンケート調査」

出所:Sasuke Financial Lab株式会社「配偶者控除の廃止と子育て支援策の所得制限に関するアンケート調査」

  • 20代女性:94人
  • 20代男性:26人
  • 30代女性:80人
  • 30代男性:40人
  • 40代女性:53人
  • 40代男性:67人
  • 50代女性:46人
  • 50代男性:78人

子育て世代から子育て卒業世代まで幅広く分布するため、さまざまな意見にわかれていることが予想されます。自由記述での回答を見ていきましょう。

「現状、共稼ぎで、子供も社会人なので関係ないので廃止してもよく、子育て支援は絶対に所得制限を付けるべき。今の子育ての親は社会に甘え過ぎ。」(50代・男性)

「家事をしろ、子供を作れ、子供の世話をしろ、親の介護もしろ、そして働け。みんながみんなというわけではないと思うが女性が苦労するのは目に見えている。配偶者控除廃止も子育て支援に所得制限をつけるのも反対です。」(40代・女性・既婚・こどもなし)

子育て支援に所得制限をつけるべきという意見も見受けられます。実際、年収1200万円以上では児童手当の特例給付も廃止となる予定ですが、この背景には「高所得者には児童手当が必要ない」という論調があるように見受けられます。

しかし、こうした制度改正には疑問の声も大きく、「子育て支援を親の所得で制限するべきではない」との意見が多いのも事実です。

児童手当の特例給付とは、本来月額1万円~1万5000円支給される児童手当のうち、所得制限に引っかかった世帯には一律5000円を支給するというものです。

「たった5000円のこと」という意見もありますが、心情的に納得できないという側面もあるでしょう。ただでさえ年収1000万円の近辺では対象外となる公的制度も多いため、負担が高まる世帯も多いのです。

配偶者控除の廃止には賛成?反対?

配偶者控除とは、納税者に所得税法上の控除対象配偶者がいる場合に、一定の金額の所得控除が受けられるというものです。

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出所:国税庁「No.1191 配偶者控除」

出所:国税庁「No.1191 配偶者控除」

「配偶者控除の廃止と子育て支援策の所得制限に関するアンケート調査」では、そもそも配偶者控除について知らないと答えた人が32.2%いました。

「知っているが詳しく知らない」の52.7%を合わせると、約8割の方が「配偶者控除」の制度への理解が十分でないことがわかります。

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出所:Sasuke Financial Lab株式会社「配偶者控除の廃止と子育て支援策の所得制限に関するアンケート調査」

出所:Sasuke Financial Lab株式会社「配偶者控除の廃止と子育て支援策の所得制限に関するアンケート調査」

賛成か反対かを問う答えとしては、「賛成」が17.6%、「反対」が26.0%、「どちらともいえない」が37.8%、「わからない」が18.6%です。

自由記述での回答も見ていきましょう。

「配偶者控除なくなったら給料かなり減る。だからと言って家事育児パートして貰っている妻にもっと働けとは言えない。」(20代・男性・既婚・こどもあり)

「少子化を加速させているのは、子育てをする余裕がないから。女性の社会進出は選択できるべきであり、強制されるべきではないと思う。難しい事はわからないが、こういった政策では出生率も減少し、経済も縮小するのではないかと思う。」(20代・女性・独身・こどもなし)

「私は独身ですが、結婚している人や子供を持つ人に対して著しく高い支援をするというのは賛成できません。」(40代・男性・独身・こどもなし)

「結婚してない、子供がいない人には不公平感がある。」(50代・女性・独身・こどもなし)

年代や立場により、意見が割れる結果となりました。税金を投入する事業である以上、賛否両論があがるのは仕方のないことともいえます。

まとめにかえて

子育て支援策への所得制限や、配偶者控除の廃止に対するリアルな意見を見ていきました。

よりよい社会に向かうため、議論は今後も続くべきとは考えられますが、一方で「自分の時代はなかったのだから、甘えだ」という意見ではその先へ議論が進まない懸念もあります。

感情論ではなく、本当に必要とする人に届く施策となることが、日本全体の底上げにもつながるはずです。

参考資料

太田 彩子