4. 年金に頼らない、「今から」自分で準備する

ここまで国民年金・厚生年金の受給額分布を男女別に見てきましたが、平均年金月額は、国民年金は男女ともに5万円台、厚生年金は男女ともに10万円以上という結果となりました。

自営業やフリーランスなどの国民年金のみを受給予定の方については、付加保険料の納付、国民年金基金への加入、繰下げ受給などで受給額を増やす工夫の検討は必須と言えるかもしれません。

また、厚生年金に加入されている方についても、国民年金よりも手厚い受給額が期待できるとはいえ、現役時代の稼ぎには及ばない年金額であることをふまえ、足らないものは「今から」準備できれば安心と言えるかもしれませんね。

まずはご自身の資産状況を把握・整理するところから始めてみることをおすすめします。

資産の状況が把握できれば、そこから将来の生活費などをイメージしてみてください。そうすれば、今からいくら準備しなければならないのかが見えてくるでしょう。

まずは『登る山(資産運用の目標金額)』を決めてしまうイメージです。

登る山が決まれば、準備する道具(資産運用商品)も考えやすくなるのではないでしょうか。

低い山であれば軽装備(銀行預貯金など)でよいかもしれませんが、登る山が高いと重装備(投資信託など)を準備する必要があるかもしれません。

また、どんな山を登る場合も、「時間」には余裕を持つということです。どれだけ高い山も時間がたくさんあれば、安全を確保しながら山頂(目標金額)を目指すことができそうですね。

年金だけに頼らない老後を迎えるために、夏のボーナスの一部を活用し資産運用の第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

参考資料

吉田 奈都子