4. 公務員の退職金を会社員と比較

では、会社員の退職金はいくらぐらいなのでしょうか。

厚生労働省公表の「退職給付(一時金・年金)の支給実態(平成30年)」によると、勤続20年以上かつ45歳以上の退職者の1人平均退職給付額(定年)は大学・大学院卒(管理・事務・技術職)は以下の通りです。

  • 会社員の退職金「民間企業」1983万円

会社員は大企業と中小企業で退職金の金額が異なるでしょう。そこで大企業と中小企業の退職金の目安も見ていきます。

中央労働委員会公表の「令和元年退職金、年金及び定年制事情調査(2020年)」より、資本金5億円以上かつ労働者1000人以上の企業を対象とした調査の中で算出された「モデル退職金」(学校を卒業後直ちに入社して標準的に昇進した者の内、大学卒、事務・技術労働者、総合職相当、定年退職に該当する者の退職金)によると下記の通り。

  • 会社員の退職金「大企業」2511万1000円

一方で、東京都産業労働局公表の「中小企業の賃金・退職金事情(令和2年版)」によると、従業員が10人~299人の東京都内の中小企業を対象にした調査の結果、「モデル退職金」(卒業後すぐ入社し、普通の能力と成績で勤務した場合の退職金水準)から見る退職金額(退職事由が定年退職)はいくらでしょうか。

  • 会社員の退職金「中小企業」1118万9000円

あくまで目安ではありますが、大企業と中小企業では1000万円以上を超える差がありますね。

公務員と会社員の比較では、平均で見れば公務員の方が退職金が多いでしょう。ただ、会社員でも企業の規模や勤続年数によっては公務員並み、あるいはそれ以上の退職金がもらえる人もいるでしょう。