節税メリットで注目を集める個人型確定拠出年金(iDeCo、イデコ)。口座開設を検討する中で「この機会に投資をきちんと勉強したい」「どうせ銀行に預けていても増えないなら、守りに入らずお金を増やす方向で頑張ってみたい」と考え始めた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで今回は、投資初心者が「お金を増やす」という視点からiDeCoの運用商品を選ぶときのポイントやおすすめ書籍をまとめました。

元本変動型のメリット-リスクを取る分、お金を増やすチャンスも増える

iDeCoでは元本確保型の定期預金や保険、元本変動型の投資信託が運用商品の中心になります。元本変動型とは元本が変わるということですから、いわゆる元本割れの可能性もあります。投資を考えるとき、私たちは減るリスクばかりを考えてしまいますが、元本変動型のプラスの面に目を向ければ、積み立てたお金を大きく育てていけるチャンスがあるということなのです。

では、投資初心者がiDeCoでお金を育てていくためには、どのような投資信託を選んで運用していけばよいのでしょうか。

初心者はまずインデックスファンドから

投資信託(ファンド)とは、投資家から資金を集め、そのまとまった資金の運用を投資のプロに任せるものです。投資額が少なくても、国内外の株式、債券、REITなど複数の資産に分散投資できるほか、個人ではアクセスしにくい新興国株式やデリバティブ金融商品などへの投資も可能です。

とはいえ、数ある投資信託から商品を選ぶことは、投資の初心者にとって比較的ハードルの高い作業です。初心者なら、まずはインデックスファンドを組み合わせることから考えていくとよいでしょう。インデックスファンドは、日経平均株価やTOPIXなど、運用の目標とする指標である「ベンチマーク」に連動した運用成果をめざすものです。銘柄選定などのコストがあまりかからず機械的に運用できるため、信託報酬が低いファンドが中心です。

どの資産クラスのインデックスファンドを選ぶか。バランス型ファンドも一手

「インデックスファンドに投資する」と言っても、インデックスファンドには国内外の株式、国内外の債券、国内外のREIT(リート)など様々な資産クラスに投資するものがあります。

もし組み合わせに困るなら、国内外の株式・債券など複数の資産クラスが組み入れられた「バランス型ファンド」に投資することも選択肢のひとつです。

一方「結局は外国株式のインデックスファンドを購入しておけばいい」という意見を耳にしたことがあるという方もいらっしゃるかもしれません。この言葉の真意は、世界経済の名目GDP成長率が日本より高く、どの国も低金利で十分な利回りを確保できる債券などが少なくなったことなどから「外国株式という資産を最も効率的に運用するためにはインデックスファンドがよい」と、総合的に判断した結果だと推測できます。

どの資産クラスのインデックスファンドを購入すればよいか、より詳しく学びたいという方なら、山崎元・水瀬ケンイチ著の「全面改訂 ほったらかし投資術 」を読んでみてはいかがでしょうか。読者の疑問に寄り添った回答が特徴的です。

>>全面改訂 ほったらかし投資術 (朝日新書)

アクティブファンドは本当にインデックスファンドに勝てないのか

インデックスファンドに対し、投資のプロが運用し、市場以上のリターンを狙うファンドをアクティブファンドといいます。しかし、アクティブファンドはインデックスファンドに比べると、長期的には投資リターンが低いといわれています。

だからといって、アクティブファンドはなくなったりしていません。これは結局、高い信託報酬に見合うパフォーマンスをそのファンドが出せているかどうかに尽きるということです。

インデックスファンドとアクティブファンドのパフォーマンスに関しては、以下で紹介する本に詳しく説明されています。一度目を通してみるとよいでしょう。

>>ウォール街のランダム・ウォーカー〈原著第11版〉 ―株式投資の不滅の真理

出版社:日本経済新聞出版社

>>敗者のゲーム〈原著第6版〉

出版社:日本経済新聞出版社

まとめ

いかがでしたか? iDeCoで一番大切なことは「続けること」です。積立は時間が大きな味方になってくれます。あまり気負いすぎず、ぜひ第一歩を踏み出してみてください。

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LIMO編集部