1. ペットの熱中症対策の基本は人間と同じ。少し違うところは?
ペットの熱中症対策は、一般財団法人 日本気象協会が公開している「イヌ・ネコの熱中症予防対策マニュアル」に簡潔にまとめられていますので、こちらを参考にするのがお勧めです。下記に対策部分を引用します。
<屋内>
- 風通しを良くしておく。
- ペットが自由に居場所を選択できるようにしておく。
- 暑い時期の室内温度は26℃以下にする。
- 直接日光が当たらないようにする。
※冷房機器を使用する際は、直接冷風が当たらないようにも気をつける。
<屋外>
- こまめな給水を心がける。
- 時には体表に水道水をかけ流す。
- 風を送り気化熱を利用して、簡易的な体幹冷却法を取り入れる。
- 直接日光が当たらないようにする。
基本的には「暑い時期の室内温度を調整し、こまめに給水する」というのが重要であり、この点は人間の熱中症対策と一緒です。
人間と大きく異なるのは「ペットが自由に居場所を選択できるようにしておく」という点です。
猫も犬も、人間ほど汗をかかないため、自力での体温調整が苦手です。
そのため、体温調節のために「居心地がいい気温の場所」に定期的に移動する習性があります。
この習性を考慮した注意点だといえます。
しかし、ペットの性格によってはケージに入れておく必要があり、室内を自由に歩かせるわけにもいかないことがあります。
その場合も、できる限り広いケージを選んだり、リードでつないでおいて自由に動ける範囲を確保したりするなど、ペットが体温調整するための配慮が必要だと言えます。