4. 住民税を計算! 103万円、106万円、130万円の壁ではどうなるか

パートでは、103万円の壁など、「壁」が注目されています。今回は、以下の3つの壁で、住民税を計算してみます。

  • 103万円(所得税が必要な収入)
  • 106万円(条件を満たすと、社会保険加入義務が発生する収入)
  • 130万円(すべての人に社会保険加入義務が発生する収入)

なお、所得控除は基礎控除のみ、調整控除は2500円で計算します。

こちらはあくまでシミュレーションとなり、具体的にはおすまいの市区町村のサイト等で調べることをお勧めします。

4.1 住民税のシミュレーション1:103万円

1. 課税所得を計算する

103万円-55万円(給与所得控除)-43万円(基礎控除)=5万円(課税所得)

2. 課税所得の5万円に税率をかけ、調整控除を差し引く

5万円×10%(税率)-2500円(調整控除)=2500円(所得割)

3. 均等割の5000円を足す

2500円+5000円(均等割)=7500円(住民税)

4.2 住民税のシミュレーション2:106万円

1. 課税所得を計算する

106万円-55万円(給与所得控除)―43万円(基礎控除)=8万円(課税所得)

2. 課税所得の8万円に税率をかけ、調整控除を差し引く

8万円×10%(税率)―2500円(調整控除)=5500円

3. 均等割の5000円を足す

5500円+5000円(均等割)=1万500円(住民税)

4.3 住民税のシミュレーション3:130万円

1. 課税所得を計算する

130万円―55万円(給与所得控除)―43万円(基礎控除)=32万円(課税所得)

2. 課税所得の32万円に税率をかけ、調整控除を差し引く

32万円×10%(税率)―2500円(調整控除)=2万9500円

3. 均等割の5000円を足す

2万9500円+5000円(均等割)=3万4500円(住民税)

5. 住民税の計算方法を理解する

今回は、住民税について説明しました。パートで働く場合には、所得税や社会保険料だけでなく、住民税の「100万円の壁」も意識するようにしましょう。

また計算方法など、住民税について正しく知って、支払いであわてないことも重要です。

本記事を参考に、一度ご自身の住民税と向き合ってみてください。

参考資料

渡辺 身衣子