1. 元銀行員が説明する住宅ローンのリスク①:住宅ローンは「借金」
住宅ローンは読んで字のごとく、銀行などの金融機関から「お金を借りる」行為を指します。
つまり、返済が完了するまでは「他人のお金で買った家」に住んでいることになります。
毎日生活を送る中でこういった意識はどうしても薄れがちですが、実質的には「お金を返し終わるまでは自分の家とは言えない」状況です。
ちなみにこれは、自動車を購入する際のカーローンなどでも同様に言えます。
万が一のことが起こり、購入した家で住めないということになってしまうと、借金を返済しつつ別の物件を借り、その賃料も払うということになります。
こうした事態は、なんとしても避けたいでしょう。
2. 元銀行員が説明する住宅ローンのリスク②:借金の返済で金銭面での行動が限定される
買い物の金額が大きい分、住宅ローンの元本は高額になりがちです。
そのため、「多額の借金の長期返済の最中である」という意識を持ちながら生活をすることになります。
実際、借り入れ上限いっぱいにローンを活用する人の中には、月収の多くを返済に充当する方もいます。
このような状況下、「今日は奮発してご馳走を食べよう」「来月は少しリッチな旅行をしよう」という気持ちは、なかなか湧きづらいのではないでしょうか。
住宅を購入し、マイホームで家族と過ごすこと自体はとてもハッピーですが、それ以外の面での犠牲も生じます。
収入とローンのバランスを十分考慮しないと、「総合的に幸せな生活」は送れないかもしれません。
執筆者
1991年生まれ。新潟県新潟市出身。2022年に株式会社モニクル傘下の株式会社ナビゲータープラットフォームに入社し、現在はメディア事業部・メディアグロース企画推進室マネージャー。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」を中心に、多くの読者の方に幅広いコンテンツを届けるための戦略立案に従事している。
それ以前は、LIMO編集部にてアシスタント・コンテンツマネージャー(ACM)として従事。第一報として報道されるニュースを深堀りし、読者の方が企業財務や金融に対する知的好奇心を満たしたり、客観的データや事実に基づく判断を身に付けられたりできる内容の記事を積極的に発信していた。
入社以前は、株式会社フィスコにて客員アナリストとして約20社を担当し、アナリストレポートを多数執筆。また、営業担当として、IRツール(アナリストレポート、統合報告書、ESGレポートなど)やバーチャル株主総会サービス、株主優待電子化サービスなどもセールス。加えて、財務アドバイザーとしてM&Aや資金調達を提案したほか、上場企業向けにIR全般にわたるコンサルティングも提供。財務アドバイザリーファームからの業務委託で、数千万~数十億円規模の資金調達支援も多数経験。
株式会社第四銀行(現:株式会社第四北越銀行)、オリックス株式会社でも勤務し、中小・中堅企業向け融資を中心に幅広い金融サービスを営業した。株式会社DZHフィナンシャルリサーチでは、日本株アナリストとして上場企業の決算やM&A、資金調達などのニュースと、それを受けた株価の値動きに関する情報・分析を配信。IPOする企業の事業・財務を分析し、初値の予想などに関するレポートを執筆。ロンドン証券取引所傘下のリフィニティブ向けに、週間・月間レポートで、日本株パートを執筆。経済情報番組「日経CNBC」にて毎月電話出演し、相場や株価の状況も解説していた。
新潟県立新津高等学校を経て、2013年に慶応義塾大学商学部を卒業。学部では、岡本大輔研究会にて企業評価論、計量経営学を専攻していた。
最終更新日:2023/11/03