2. そもそも年金制度はどのような仕組みなのか

私達の老後を支えてくれる、公的な年金制度。現役時代のうちに保険料を納めていれば、原則65歳から「老齢基礎年金」もしくは「老齢厚生年金」が受け取れるというものです。

老齢年金以外にも、一定の障害を負えば「障害年金」が受け取れ、生計を維持する人が亡くなれば「遺族年金」が受給できます。それぞれ要件はあるものの、このような保障が公的に受けられることは知っておきましょう。

老後に受け取れる「老齢年金」は、図のように2階建ての構造をしています。

出所:日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 被保険者のしおり」(令和4年4月)、厚生労働省「日本の公的年金は『2階建て』」をもとに、LIMO編集部作成

1階部分にあたるのが国民年金で、基礎年金とも呼ばれるベースとなる年金です。こちらには日本に住む20歳以上60歳未満のすべての人が加入します。

2階部分にあたるのが厚生年金です。国民年金の第2号被保険者にあたる「会社員や公務員」などが上乗せして加入するため、将来の受給額は一般的に手厚くなります。