400万円台「変わらぬ平均年収」の裏側で、この30年で変わった4つのもの
ひとつの考え方として、「年収が上がらなくても物価も上がっていないのだから問題ないのではないか?」という意見があります。
しかし、日本の年収が変わらないことが問題視される理由は「この30年で変わったもの」との関係にあります。
ここでは、参考程度に一例をみておきましょう。
- 〈厚生年金の保険料率〉1990年台初め約14%→現在は18.3%に引き上げ
- 〈国民年金の保険料〉1990年に月8400円→現在は月1万6590円に引き上げ
- 〈健康保険料〉2008年に8.20%→現在は10%に引き上げ(協会けんぽ:全国平均)
- 〈消費税〉1989年に消費税が3%で導入→現在は10%(軽減税率8%)に増税
このように、一見して現状維持にもみえる平均年収400万円の裏側では給与から天引きされる社会保険料などの値上がりが続いています。
「年収から手取りが減る」「出費が増える」変化が起きている以上、給与水準も上がらなければ生活は苦しくなる一方ではないでしょうか。