三菱UFJリサーチ&コンサルティングによると、2022年夏の国家公務員(管理職および非常勤を除く一般行政職)のボーナス(期末・勤勉手当)の平均支給額は、前年比-11.5%の58万4900円となり、大きく減少することが予想されています。

給与が安定していると言われる国家公務員ですが、一概にそうとも言い切れないようです。

では、毎月の給与としてはいくらぐらい支払われているのでしょうか。今回は公的資料をもとに、「国家公務員の毎月の平均給与」を確認していきます。

【注目記事】【厚生年金と国民年金】月平均ではみんないくらもらっているのか

1. 国家公務員の主な職種や人数を確認

公務員と聞くと、役所などに勤務する職員をイメージすることが多いと思います。しかし、一般的に地方行政を担うのは地方公務員であり、国家公務員ではありません。

国家公務員とは国の業務に従事する職員で、省庁職員、自衛官、大使、裁判官、国会議員、検察官などがあてはまります。

人数はそれほど多くなく、人事院の「令和3年国家公務員給与等実態調査の結果」によると、2021年4月1日現在で給与法等の適用を受ける常勤職員は25万3000人でした。難関とも言われる国家公務員試験をパスした人材が、少数である国家公務員となれるのです。

2. 国家公務員の月額給与は平均いくら?

では、国家公務員の月額給与は平均で毎月いくらくらいなのでしょうか。ひとことに国家公務員といっても、その職種はさまざまです。ここでは「一般行政事務をおこなっている行政職俸給表(一)の給与」を参考にしていきます。

2.1 行政職俸給表(一)の給与

  • 職員数:13万9627人
  • 平均年齢:43歳
  • 平均経験年数:21年
  • 平均給与月額:40万7153円

平均給与は月額40万7153円でした。こちらの給与には、基本給の他に地域手当や扶養手当など各種手当も含まれています。

ここで2019年の調査も確認してみましょう。こちらでは、平均給与月額は41万1123円でした。俸給表を見る限り、ここ最近では減少しながら推移しているようです。

3. 国家公務員の月額給与を「年齢別・学歴別」に確認

先ほどご紹介した月額給与は、全年代での平均です。平均勤続年数が21年ということからも、年配の層が平均を押し上げている可能性もあります。

そこで、同調査のうち「〔参考1〕行政職俸給表(一)の年齢階層別、給与決定上の学歴別人員及び平均給与月額」から、学歴別・年齢別の給与も確認しましょう。

3.1 年齢別の給与

  • 20歳未満:16万2994円
  • 20歳以上24歳未満:20万3192円
  • 24歳以上28歳未満:24万4921円
  • 28歳以上32歳未満:28万9020円
  • 32歳以上36歳未満:33万6939円
  • 36歳以上40歳未満:38万4516円
  • 40歳以上44歳未満:41万9050円
  • 44歳以上48歳未満:45万47円
  • 48歳以上52歳未満:47万9882円
  • 52歳以上56歳未満:49万7970円
  • 56歳以上60歳未満:50万5789円
  • 60歳以上:48万1962円

3.2 大学卒の給与

  • 20歳未満:20万8370円
  • 20歳以上24歳未満:21万8264円
  • 24歳以上28歳未満:24万4932円
  • 28歳以上32歳未満:28万7025円
  • 32歳以上36歳未満:33万9607円
  • 36歳以上40歳未満:39万3282円
  • 40歳以上44歳未満:42万9100円
  • 44歳以上48歳未満:46万5934円
  • 48歳以上52歳未満:50万5535円
  • 52歳以上56歳未満:52万7386円
  • 56歳以上60歳未満:52万8300円
  • 60歳以上:50万3245円

3.3 高校卒の給与

  • 20歳未満:16万4454円
  • 20歳以上24歳未満:19万1581円
  • 24歳以上28歳未満:23万4126円
  • 28歳以上32歳未満:27万8186円
  • 32歳以上36歳未満:31万6757円
  • 36歳以上40歳未満:35万3513円
  • 40歳以上44歳未満:38万9408円
  • 44歳以上48歳未満:42万8703円
  • 48歳以上52歳未満:45万2547円
  • 52歳以上56歳未満:47万6456円
  • 56歳以上60歳未満:49万3076円
  • 60歳以上:42万1445円

高卒・大卒いずれの学歴でも、50代後半に給与のピークを迎えています。また大卒と高卒では平均給与に差があるものの、4万円~6万円くらいの開きにとどまっていることがわかります。

4. 国家公務員の給与はどのように決まるのか

民間に役職手当があるように、公務員でも職務の級というものが存在します。そのため、一般的に級があがるほどに手当も高くなります。

国家公務員の本府省の場合、級に紐づく役職は下記のとおりです。

  • 1,2級・・・係員
  • 3,4級・・・係長
  • 5,6級・・・課長補佐
  • 7,8級・・・室長
  • 9,10級・・・課長

行政職俸給表(一)の場合、平均俸給額は級によって次のように決められます。

4.1 適用俸給表別、級別平均俸給額

  • 1級・・・18万8709円
  • 2級・・・22万8395円
  • 3級・・・30万922円
  • 4級・・・36万2094円
  • 5級・・・38万3622円
  • 6級・・・40万521円
  • 7級・・・43万644円
  • 8級・・・46万1762円
  • 9級・・・51万1061円
  • 10級・・・55万2284円

級は経験年数が長くなればなるほど昇給していくため、給与に反映される実感も沸くでしょう。また一般的に、大卒の方が昇給は早くなる傾向にあります。

5. 会社員の給与と比較

国税庁の「令和2年分民間給与実態統計調査結果」によると、日本の給与所得者の平均は約433万円です。賞与の平均が65万円なので、ここから月収を割り出すと平均約31万円です。

こちらと比べると、国家公務員の給与は高く感じるかもしれません。しかし日本の平均給与にはあらゆる事業規模・企業規模・業種が含まれており、さらには非正規雇用の年収も含まれます。

国家公務員が働く機関にも非正規職員がいることを考えると、大企業と中小企業の格差、正規職員と非正規職員の格差は共通の課題だといえるでしょう。

6. まとめにかえて

国家公務員の給与についてまとめていきました。給与の決まり方は級で決まるため、経験年数を積んで昇給していけば給与アップも見込めます。

ただし平均だけでは分からない実情もあります。さらにはどれだけ給与があがっても、その分支出額が増えてしまえば意味がありません。収入と支出のバランスはどの年収帯の方であっても大切なポイントなのです。

平均収入だけにとらわれず、資産を守る方法もしっかり考えていきたいですね。

参考資料