1. 所得控除を受けられない

専業主婦は基本的に所得がないため、所得税がかかるケースはまれです。そのため、idecoのメリットの1つである所得控除が活用できません。

もしidecoを検討する理由が「所得控除による節税」であれば、専業主婦ではなく納税する配偶者が始めたほうがお得です。

ただし、配偶者でも住宅ローン減税等で所得税が全額還付になった場合は、所得控除の恩恵が受けにくいので注意しましょう。

2. 手数料負けする可能性がある

専業主婦がidecoを使う場合、運用方法によっては手数料負担が利益を上回る可能性があります。

idecoは所得控除以外にも税制上の優遇措置があるものの、以下に該当するケースでは手数料負けが生じる可能性があります。

掛金がとても少ない

第3号被保険者の専業主婦は、毎月の掛金は5000円〜2万3000円の範囲と決められます。

しかし毎月最低拠出額を積み立て、運用利回りの小さい商品に投資した場合、運用益よりも手数料負担が勝るケースもあります。

運用利回りが小さい

定期預金や保険といった元本保証型の商品に投資すると、運用利回りよりも手数料負担が大きくなりがちです。

絶対に損失を出したくない方が、idecoで元本保証型商品に積み立てすると、むしろ損失が大きくなってしまいます。

idecoの各種手数料

idecoにかかる手数料は次のとおりです。

【国民年金基金連合会の手数料】

  • 加入・移換時手数料(初回1回のみ):2829円
  • 加入者手数料(掛金納付の都度):105円
  • 還付手数料(その都度):1048円

【運営管理機関の手数料】

  • idecoの運用上、必要となる手数料:各金融機関で異なる

idecoを検討する際は、これらの手数料をしっかり確認しなければなりません。

この手数料は取扱金融機関で異なるため、知らずに手数料が高い運営管理機関を選ぶと手数料負けの確率が高くなります。