日経平均株価は中期的な下降トレンドラインを上抜ける
先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。
5月上旬から、2万7000円付近で上値を抑えられる動きが続いていました。前週も何度もトライしては跳ね返されていました。しかし、下値も堅いことから、先週はここを超えられるかどうかが大きなポイントでした。
実際には、週初5月30日に窓をあけて上昇して寄り付くと、そのまま長い陽線となりました。翌31日には上ヒゲの長いローソク足となり、反落も懸念されましたが踏みとどまり、週末にかけてさらに上昇しました。
今週以降の展開はどうなるでしょうか。
チャートの形はとてもよくなっています。3月9日の安値(2万4681円)で大底を付けてから、4月12日の安値(2万6304円)、4月27日の安値(2万6051円)、5月12日の安値(2万5688円)と、何度も調整を繰り返しましたが、直近の戻り高値である4月21日の高値(2万7580円)も回復し、けっきょく、トリプルボトムのような形で、上昇を確認することができました。
さらに注目すべきは、今週の上昇により、昨年9月14日の高値(3万795円)を始点とする中期的な下降トレンドのチャネルの上限を突破したことです。今週はまず、このラインを割り込まないことが期待されます。
さらに、3月25日の高値(2万8338円)を超えることができれば、3万円台回復も視野に入ってきます。200日線(2万7940円)にも重なります。このあたりを超えることができれば、目線を上に持つことができるでしょう。
下原 一晃