株式市場の振り返り-日経平均株価は小幅反発、後場の荒い値動きは変わらず

2017年4月5日(水)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 18,861円(+51円、+0.3%) 小幅反発
  • TOPIX 1,504.6(+0.1、+0.01%)  わずかに反発
  • 東証マザーズ総合指数 1,036.0(+6.9、+0.7%)  3日ぶり反発

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:730、値下がり銘柄数:1,154、変わらず:128
  • 値上がり業種数:17、値下がり業種数:16
  • 年初来高値更新銘柄数:28、年初来安値更新銘柄数:300

東証1部の出来高は18億9,216万株、売買代金は2兆2,324億円(概算)となり、いずれも前日より減少しました。先週から荒い値動きが続いていることなどにより、模様眺めのスタンスが強まったようです。ただ、売り買いも交錯したため、閑散相場というような状況ではありませんでした。

こうした中、NY市場の小幅上昇や下値不安が小さくなったとの思惑などから、日経平均株価は寄り付きからプラスで推移しました。ただ、本格的な買い意欲は乏しく、後場の寄り付きからマイナスに転じます。一時▲36円安まで下落しましたが、その後は徐々に切り返して、最後はプラスで引けました。

先週の木曜日から“恒例”となっていた後場の半ば過ぎの相場激変こそ起きませんでしたが、後場は相応に荒い値動きとなったようです。不安定な値動きは継続していると見ていいでしょう。なお、TOPIXも同じような値動きとなりましたが、終値はほぼ横ばいで終わりました。

東証マザーズ総合指数は小幅反発、出来高は前日比1億株超の激減に

東証マザーズの出来高は9,211万株、売買代金1,109億円となり、いずれも前日から大幅減少となりました。特に、出来高は前日よりも1億株以上減る状況となっています。ただ、売買代金は何とか1,000億円を維持しました。

なお、総合指数は小幅上昇となり、3日ぶりの反発となって引けています。新規IPO人気が一巡したこと等から、今後の資金流入が期待し難い状況と言えましょう。

ニトリHDと良品計画が3日連続の高値更新、ケーズHDなど小売株の躍進が目立つ

個別銘柄では、ファナック(6954)とソフトバンクグループ(9984)がともに大幅上昇となり、日経平均株価の反発を支えました。

また、小売株が全体的に買われており、ニトリホールディングス(9843)と良品計画(7453)は3日連続の年初来高値更新となりました。その他の小売株でも、しまむら(8227)が急騰し、ケーズホールディングス(8282)も大きく値を上げています。なお、東芝(6502)も大幅上昇して引けました。

一方、ホンダ(7267)、トヨタ自動車(7203)、デンソー(6902)など自動車株及び自動車部品株が軒並み値を下げ、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)など銀行株も安く推移しました。また、ソニー(6758)やパナソニック(6752)などハイテク株の一角も小安く推移しています。

新興市場では、串カツ田中(3547)が値を飛ばして一時ストップ高となり、終値でも急騰して引けました。一方、ラーメン店「一風堂」を展開する力の源ホールディングス(3561)は5日ぶりに小幅反発となりましたが、ラーメンよりも串カツの美味しさが見直された可能性があります。

なお、前日急騰したインターネットインフィニティー(6545)は▲10%安の暴落となりました。

青山 諭志