2. 「国民年金」保険料未納者を待ち受ける末路とは
国民年金を未納にしやすいケースとして、「会社員」として働いていたAさん(40代)が独立したケースを見てみましょう。
Aさんは専業主婦の妻と子どもの3人家族です。これまで会社員として働いてきましたが、独立してフリーランスとなりました。
しかし思うように事業がうまくいかない中、保険や年金、税金の支払いが苦しくなってしまいます。
事業が軌道に乗るまでは「できれば現金を減らしたくない」という思いから、徐々に滞納しがちとなってしまいました。
ここで窓口に相談できていれば、救済措置が受けられた可能性があります。しかし優先順位を低くしていたため、連絡なく未納の状態を続けてしまったのです。
そんな中、Aさんはある事故にあいました。幸い足の骨折で済みましたが、一歩間違えると骨盤を損傷し、歩行もできないほど重大な障害を負う可能性もあったのです。
もしそうなった場合、国民年金保険料をしっかり払っていれば「障害年金」が受給できることを知りました。ようやく年金の重要性を知り、窓口へ追納の相談に行くことに。
実は度重なる督促状も見ないフリを続けた結果、もうすぐ「差押予告通知」が届き、口座が凍結されるところだったことを伝えられます。
もしそうなれば、家族だけでなく親戚にも迷惑をかけていたかもしれません。Aさんはあと一歩のところで免れましたが、このように年金保険料の未納には「口座等の差し押さえ」「障害年金や遺族年金を受け取れない」という末路が待ち受けるのです。