株式市場の振り返り-日経平均株価は反落、4日連続で後場の半ばに急変
2017年4月4日(火)の主要指標(カッコ内は前日終値比)
- 日経平均株価 18,810円(▲172円、▲0.9%) 反落
- TOPIX 1,504.5(▲12.4、▲0.8%) 反落
- 東証マザーズ総合指数 1,029.0(▲34.2、▲3.2%) 大幅続落
東証1部上場銘柄の概況
- 値上がり銘柄数:325、値下がり銘柄数:1,620、変わらず:67
- 値上がり業種数:4、値下がり業種数:29
- 年初来高値更新銘柄数:44、年初来安値更新銘柄数:386
東証1部の出来高は22億6,050万株、売買代金は2兆5,741億円(概算)となり、いずれも前日より増加しました。相応の商いとなったのは、荒い値動きの中で、利益確定売りや一部の投げ売りが出たためと見られます。
日経平均株価は円高進行を背景に寄り付きから安く推移しましたが、前場の終わり頃は前日比▲70円安近辺で安定していました。しかし、後場に入って間もなくすると下げ幅を急速に拡大し、一時▲279円安まで下落し、18,700円割れ直前まで迫ります。その後は大引けにかけて下値を切り上げたものの、反落となって引けました。終値ではかろうじて18,800円を維持した格好です。
それにしても、先週木曜から恒例となった“後場半ば過ぎの相場の激変”は、本日(4日)も起きています。実際には後場の半ばより若干早かったものの、13時頃から急速に下げ幅を拡大し、急速に切り返す動きを見せました。“激変する後場”はいつまで続くのでしょうか。
なお、TOPIXも全く同じような値動きとなりましたが、日経平均株価よりは値動きが緩やかに収まった印象があります。
東証マザーズ総合指数は大幅続落、出来高は約1年9カ月ぶりの大商い
東証マザーズの出来高は1億9,349万株、売買代金1,585億円となり、いずれも前日から大幅増加となりました。特に、出来高は2015年7月2日(2億614万株)以来の大商いとなり、売買代金も高水準です。
しかし、この大商いは個人投資家の売りが嵩んだ結果と見られ、総合指数も▲3%超安となる大幅続落となりました。新規IPO人気が一巡したこと等から資金流入が期待しにくいため、今後の値動きが懸念されます。
主力大型株に大幅下落相次ぐ中、ニトリHDや良品計画など小売株の健闘目立つ
個別銘柄では、日東電工(6988)やホンダ(7267)が大幅下落となりました。また、決算発表再々延期の可能性が報じられた東芝(6502)が一時▲10%超安の暴落となり、日立製作所(6501)や三菱電機(6503)などハイテク株も冴えない値動きとなっています。
さらに、金融株が安くなる中で野村ホールディングス(8604)が大きく値を下げ、任天堂(7974)も大幅下落で引けました。自動車株では、富士重工から社名変更したSUBARU(7270)、トヨタ自動車(7203)、日産自動車(7201)、マツダ(7261)など軒並み下落しています。
一方、前日に大幅安だったKDDI(9433)が逆行高となり、ニトリホールディングス(9843)と良品計画(7453)は連日の年初来高値更新となっています。さらに、前日に決算発表を行ったしまむら(8227)が急騰し、ソニー(6758)も値を上げて引けたのが目を引きました。
新興市場では、ラーメン店「一風堂」を展開する力の源ホールディングス(3561)が急落して3日連続の大幅安となりました。また、ドリコム(3793)、サンバイオ(4592)、フリークアウト・ホールディングス(6094)なども急落しています。
一方、インターネットインフィニティー(6545)が急騰し、ミクシィ(2121)は年初来高値を更新しました。また、前日ストップ安だったUMNファーマ(4585)は安値更新後に切り返して小幅高で引けています。
青山 諭志