4. 「低年金・無年金」あなどれないうっかりミス
実は「低年金・無年金」になる原因として、「うっかりミス」が起こっているケースもあります。それが年金の不整合記録問題です。悪意はなくても発生する可能性はあるため、しっかり覚えておきましょう。
4.1 不整合記録問題とは
これまで配偶者に扶養されていた専業主婦やパート主婦などが、下記のケースに当てはまったにも関わらず届け出が漏れていた問題を不整合記録問題といいます。
- 自営業になった
- 基準額以上の収入を得るようになった
- 配偶者が会社員(第2号被保険者)ではなくなった
国民年金の第3号被保険者は、第2号被保険者に扶養される方があてはまります。しかし自営業やフリーランスになれば第1号被保険者に、会社等に勤めるようになれば第2号被保険者に変更となります。
しかし「第3号被保険者のままのつもりだった」と勘違いして手続きが漏れてしまうと、保険料が未納扱いになるのです。
4.2 不整合記録問題に気付いたらすぐに届け出をする
もし不整合記録問題に気付いたら、すぐに届け出を行いましょう。救済措置が用意されているので、届出をしていなかった期間を受給資格期間に繰り入れてもらうことができます。
ただし未納期間の保険料は納付済みにはならないので、年金額は減額されたままです。あくまでも受給資格が得られるための措置となる点に注意しましょう。
「低年金」を避けるための救済措置としては、「追納制度」があります。一定の期間に限り厚生労働大臣の承認を受けたうえで行うことができます。