3. 繰上げ受給のデメリットを13点総ざらい

繰上げ受給のデメリットは、減額される以外にも複数あります。日本年金機構が注意喚起する13の項目について、一気に見ていきましょう。

  • 1. 繰上げする期間に応じて年金額が減額され、生涯にわたり減額された年金を受給することになる
  • 2. 繰上げ請求すると、請求した日の翌月分から年金が支給される
  • 3. 繰上げ請求を取消しすることができない
  • 4. 国民年金の任意加入や保険料の追納ができなくなる
  • 5. 共済組合加入期間がある場合、共済組合から支給される老齢年金についても、原則同時に繰上げ請求することとなる
  • 6. 厚生年金基金から支給される年金も減額される場合がある
  • 7. 65歳までの間に雇用保険の基本手当や高年齢雇用継続給付が支給される場合は、老齢厚生年金の一部または全部の年金額が支給停止となる
  • 8. 厚生年金保険に加入したり国会議員や地方議員になった場合には、給与や賞与の額に応じて、老齢厚生年金の一部または全部が支給停止となる場合がある
  • 9. 65歳になるまでの間、「繰上げ請求した老齢年金」と「遺族厚生年金や遺族共済年金」などの他の年金と併せて受給できない
  • 10. 繰上げ請求した日以後は国民年金の寡婦年金が支給されず、寡婦年金を受給中の方は寡婦年金の権利がなくなる
  • 11. 障害基礎(厚生)年金を請求することができない
  • 12. 厚生年金保険の長期加入者や障害者の特例措置を受けられなくなる
  • 13. 老齢厚生年金や退職共済年金を受給中の方が繰上げ請求すると、これらの年金に定額部分の支給がある場合は、定額部分が支給停止される

一度繰上げ受給を申請すると取り消すことができないため、慎重に選択する必要があります。