2. 国民年金と厚生年金の受給要件とは
20歳以上60歳未満であれば原則加入するのが、1階部分の「国民年金(老齢基礎年金)」です。自営業やフリーランスの方は自分で国民年金の納付手続きをしますが、経済的に苦しい場合、未納にしてしまう方もいるでしょう。
しかし、国民年金(老齢基礎年金)の受給要件は以下のように定められています。
- 保険料納付済期間と保険料免除期間などを合算した「受給資格期間」が10年以上あること
「保険料免除期間」とは、経済的に納付が難しいなどの一定条件を満たした方が、自分で申請して審査に通ることで、保険料の納付を免除される期間のことをいいます。
年金が払えない場合には、申請することで「国民年金保険料免除・納付猶予制度」が利用できる場合もあります。
保険料の免除や納付猶予が承認された期間であれば、年金の「受給資格期間」に算入されるので、経済的に苦しいなどの理由がある場合には検討しましょう。
ただ、将来の年金額が「免除期間」は保険料を納めた時に比べて2分の1(平成21年3月までの免除期間は3分の1)に、「納付猶予」は年金額に反映されないので注意が必要です。
余裕ができたら追納することで、将来の受給する年金額を増やせます。
一方で、厚生年金の受給資格は以下の通り。
- 国民年金(老齢基礎年金)を受け取れる方に厚生年金の加入期間がある場合、国民年金に上乗せして受給
国民年金の受給要件を満たすことが大切なポイントとなります。老後のためにも未納にせず、「国民年金保険料免除・納付猶予制度」を利用するようにしましょう。