うどんやそばの「つゆ」

麺類の「つゆ」は関東が濃く、関西では薄いのが一般的です。関東ではかつおだし、関西では昆布だしが多いですね。

あの有名な日清のどん兵衛も、東日本と西日本では販売するだしの味を変えています。

公式ホームページによると、つゆの味を変えていたのは1976年の販売当初から。関西のだしについて「西のつゆはきれいに透き通ってはって、昆布とかつおの香りがええんやわぁ。」と語られています。

おでんには何を入れる?

おでんの中身にも地域の特色が表れますよね。

関東のおでんには一般的な「ちくわぶ」。でも関西にはほとんどありません。反対に関西で一般的なのは「牛すじ」ですが、関東ではあまり入れません。

ちなみに関西人は「牛すじ」のことを「すじ」と言います。関東では練り物のことを「すじ」と呼ぶ方もいるので、おでんパーティーをすると混乱しそうですね。

「ソース」といえば何?

関西では粉もんが愛されているので、「ソース」を切らすことができません。ウスターソース、とんかつソース、お好みソースが常備されている家庭も多いのでは。たこやきソースも焼きそばソースも常にある!という方もいるかもしれませんね。

一方で、関東では「中濃ソース」が一般的です。いろんな食べ物に合わせられるから便利ですよね。関西ではほとんど「中濃ソース」が売られていないため、存在すら知らないことも珍しくありません。

まだまだある!「関東」と「関西」では違うイメージの食べ物

他にも関東と関西で「同じ名前なのに思い浮かべるイメージが違うもの」はあります。

  • お雑煮に入れるお餅:関東では四角、関西では丸
  • おしるこ:関西ではこしあんのもの(つぶあんは「ぜんざい」)
  • 食パン:関東では6~8枚切り、関西では4~6枚切り
  • カレーのお肉:関東では豚、関西では牛
  • すき焼き:関東では割り下、関西では焼いたお肉に砂糖と醤油を入れる
  • いなり寿司:関東では俵型、関西では三角形
  • たぬき:関東では天かすそば(うどん)、関西ではお揚げがのったそば(京都は刻んだおあげのうどん)

※関西で「たぬき」は「そば」のことなので、たぬきうどんはあまりありません。

ただし、最近ではチェーン店の台頭などで両者が混在することもよくあります。

また「関東」と「関西」にはひとくくりにできないほどの地域もあるので、お住まいの地域によって文化が違うかもしれませんね。

「同じ食べ物の名前」でも、イメージするものが違うのは面白いものです。ぜひ身の回りのあるあるをさがしてみてくださいね。

参考資料

太田 彩子