株式市場の振り返り-模様眺めが続く中で日経平均は続伸、一時+200円超高

2017年3月24日(金)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 19,262円(+177円、+0.9%) 続伸
  • TOPIX 1,543.9(+13.5、+0.9%)  続伸
  • 東証マザーズ総合指数 1,050.6(+6.5、+0.6%)  続伸

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,559、値下がり銘柄数:351、変わらず:100
  • 値上がり業種数:30、値下がり業種数:3
  • 年初来高値更新銘柄数:63、年初来安値更新銘柄数:1

東証1部の出来高は18億2,174万株、売買代金は2兆1,455億円(概算)となりました。前日より出来高は若干増加しましたが、売買代金はほぼ横這いでした。目立った買い材料も売り材料も見当たらない中、模様眺めが続きましたが、下値では相応に買いが入ったと見られます。

そのような中、日経平均株価は、寄り付きこそ前日比マイナスとなりましたが、それ以降は終日プラスで推移しました。特に、前場の半ばには一時+210円高になり、19,300円台に迫る場面も見られています。後場に入ってからはやや上値が重くなりましたが、徐々に値を上げて行く展開で続伸となって引けました。

振り返ってみると、木曜日と金曜日の上昇により、水曜日の急落分の約半分を戻したことになります。なお、TOPIXも同じような値動きでした。

東証マザーズ総合指数は続伸、出来高は10カ月半振りの高水準に

東証マザーズの出来高は1億3,152万株、売買代金1,262億円となり、いずれも前日より増加しました。特に、売買高は3月2日以来の1億株超となり、昨年5月9日の1億4,262万株に迫る水準です。

新規IPOに対する人気の高まりが主因と見られますが、その割には売買代金の伸びが今一つでした。ちなみに、昨年5月9日の売買代金は2,157億円もありました。なお、総合指数は続伸となり、終値で1,050ポイント超となっています。

アドバンテストが急騰した一方、ハイテク株の主力銘柄に下げが目立つ

個別銘柄では、関西電力(9503)など電力株や、三井住友フィナンシャルグループ(8316)など金融株の上昇が目立ちました。また、塩野義製薬(4507)、ファナック(6954)、信越化学工業(4063)などの主力株も堅調に値を上げ、京セラ(6971)やTDK(6762)など電子部品株の一角も上昇しています。

また、アドバンテスト(6857)が急騰し、東京エレクトロン(8035)も大幅高となるなど、半導体製造装置株に買いが集まりました。その他では、日々様々なニュース報道がなされる東芝(6502)が+7%超となる急騰で引けています。

一方、主力株の中ではソフトバンクグループ(9984)が値を下げたのが目立ちました。また、ハイテク株の主力銘柄に下落が多く、日本電産(6594)、三菱電機(6503)、パナソニック(6752)などがいずれも安く引けています。その他では、連日の高騰を見せていたJR九州(9142)が下落して、これで3日続落となりました。

新興市場では、ラーメン店「一風堂」を展開する力の源ホールディングス(3561)が一時+17%高と値を飛ばしましたが、徐々に売りに押されて終値は+7%高に止まりました。また、アスカネット(2438)も値を飛ばして年初来高値を更新しました。

一方、インターネットインフィニティー(6545)やユーザベース(3966)が大幅下落となり、エナリス(6079)は連日の急落で引けています。

青山 諭志