生活保護手続きの流れ

生活保護を受けるには、まず事前相談が必要です。

その後、必要に応じて保護申請を実施し、保護費の支給開始後は毎月収入状況の報告が義務付けられます。

詳しい内容は次で解説します。

【生活保護の受給手順】事前相談

お住まいの地域を管轄する福祉事務所にて、生活保護担当の職員が制度内容について説明します。

この時、「あらゆるものの活用」で紹介した制度の活用についても検討してくれます。

生活保護以外で利用できる制度を知りたい方も、一度福祉事務所で相談してみましょう。

【生活保護の受給手順】保護の申請

生活保護申請をした後は、担当者による調査が実施されます。

審査には最長で14日間かかります。

  • 生活状況把握のための実地調査(家庭訪問など)
  • 預貯金・不動産などの資産調査
  • 就労の可能性についての調査
  • 公的制度や収入状況の調査
  • 親族による援助(仕送りなど)の調査

解説した4つの条件に1つでも当てはまると、生活保護が受けられません。

仮に虚偽の申請で保護費が支給された場合、3年以下の懲役または100万円以下の罰金が科されますが、刑法の罰則がある場合はそちらが優先されます。(生活保護法第八十五条

【生活保護の受給手順】保護費の支給

最低生活費から収入(年金や給与など)を差し引いた金額が、保護費として毎月支給されます。

出所:厚生労働省「R4.4生活保護制度に関するQ&A」

生活保護を受け取っている間は、毎月収入状況の申告が必要です。給与や年金など、生活保護以外で得た収入は全て報告しなければなりません。

他にも、以下のようなケースが発生すればその都度報告する必要があります。

  • 家族数の変化(結婚・出産・死亡など)
  • 給与額の変化(昇給・減給)
  • 職業の変化(転職・退職・起業など)
  • 臨時収入
  • 住所変更または長期間の留守

また、世帯の状況によっては年に数回ケースワーカーが訪問調査を実施し、就労の可能性があると判断されれば就労支援が行われます。

出所:厚生労働省「生活保護制度」