「年金支給が遅くなる」高齢者雇用の定着で

高齢者雇用が浸透してきている昨今ですが、同調査ではその弊害について懸念する声も上がりました。

全回答者(1000名)に、65歳以降も働くことが当たり前の時代になった場合、現役世代へはどのような影響があると思うか聞いたところ、「年金の支給開始年齢が遅くなる」(43.5%)が最も高くなりました。

出所:日本労働組合総連合会「高齢者雇用に関する調査2020」

次いで、「賃金の上がり方が緩やかになる」(30.6%)、「働く場が少なくなる」(25.4%)、「昇進・昇格が遅くなる」(16.4%)、「マネジメントが難しくなる」(15.1%)となりました。

年金制度や賃金の上昇具合に影響が出ることを予想する人が多いようです。

定年後の生活に早めに備える

今回は、高齢者の雇用の実態を解説してきました。

定年後も働き続けられれば、ある程度収入は見込めるでしょう。ただ、高齢になればなるほど、健康面のリスクがあります。いつ自分が働けなくなるかは誰にもわかりません。

また、年金だけで豊かな老後の生活を送るのもなかなか難しいでしょう。現役世代の元気なうちから、老後に備えた貯蓄について考えておくことが重要ではないでしょうか。

参考資料

齊藤 慧