【財政破綻のシミュレーション】日本国債の格付が「投機的」に低下

日本政府が巨額の借金を抱え、しかも借金が減る気配が見えない中、米国の格付機関が日本国債の格付を「投機的」に格下げしました。

機関投資家の中には投機的格付の債券保有を禁じている所も多いので、大量の国債が売却されました。また投機家たちも投資家の売りを見越して国債の空売りをしたので、国債価格は文字通り暴落しました。

国債の流通価格が暴落すれば、新規の国債発行は行えなくなります。財政赤字のファイナンスが出来ないのみならず、過去の国債の満期償還もできず、財政は破綻してしまいます。

日本政府に出来る事は何もありませんでした。日銀が紙幣を印刷して当座の必要資金を提供するとしても、それがハイパーインフレをもたらす事は避けられず、財政破綻より更に悲惨な結果を招きかねなかったのです。

誰もが財政破綻を覚悟しました。国債価格の暴落は続き、額面100円の国債がかろうじて30円で取引されている状態でした。

投資家たちは、投げ売りによって生じた損失を見て、深い溜息をつきました。笑っているのは国債を空売りしている投機家だけ。しかし、投資家たちが本当に深いため息をつくのは、まだ先の事なのでした。