株式市場の振り返り-3連休明けも材料不足は否めず、日経平均株価は続落

2017年3月21日(火)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 19,455円(▲65円、▲0.3%) 続落
  • TOPIX 1,563.4(▲2.4、▲0.2%)  続落
  • 東証マザーズ総合指数 1,054.5(+19.9、+1.9%)  大幅反発

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:991、値下がり銘柄数:862、変わらず:156
  • 値上がり業種数:12、値下がり業種数:21
  • 年初来高値更新銘柄数:149、年初来安値更新銘柄数:2

東証1部の出来高は15億9,718万株、売買代金は2兆396億円(概算)となり、いずれも先週末から大幅減少となりました。3連休の間も特に目立った材料がなく、また、森友学園問題など国内政局の動きにやや不透明感が増したこともあり、模様眺めに徹したと考えられます。

そのような中、円高進行等から日経平均株価は寄り付きから安く推移し、前場の序盤には一時▲184円安となる場面が見られました。しかし、その後は急速に切り返し、前場中に一時▲36円安まで下げ幅を縮小します。ただ、後場は再び膠着状態に入り、19,450円を挟んだ攻防となり、結局は続落で終わりました。

先週以降、前場には相応に大きな動きが見られるものの、後場に入ると揉み合い状態に陥るというパターンが続いているようです。なお、TOPIXも同じような値動きでしたが、先週末の終値に接近する場面が見られました。

東証マザーズ総合指数は大幅反発、売買代金は1,000億円超を持続

東証マザーズの出来高は8,165万株、売買代金1,244億円となり、いずれも先週末より減少しました。3連休明けで目立った材料がなく、大型株市場同様に様子見スタンスが強まったようです。ただ、売買代金は1,000億円を大きく超えており、閑散相場というような状況ではないようです。

総合指数も+2%高に迫る大幅反発となりました。また、本日上場のIPO銘柄2社も値が付かないまま引けるなど、個人投資家の投資意欲は高いように見受けられます。

ピジョンが連日の高値更新となる一方、ソフトバンクGやMUFGが大幅安

個別銘柄では、新型ゲーム機好調が報じられた任天堂(7974)が連日の大幅上昇となりました。また、ファナック(6954)もザラバで連日の年初来高値更新となりましたが、終値では下落して引けています。

その他では、内需関連銘柄の一角が好調に推移し、ピジョン(7956)が高値を更新し、ライオン(4912)、資生堂(4911)などが値を上げ、しまむら(8227)、良品計画(7453)、ニトリホールディングス(9843)などの小売株も大幅高で引けました。

一方、ソフトバンクグループ(9984)が大幅下落となり、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)や大和証券グループ本社(8601)など金融株も大きく値を下げました。また、村田製作所(6981)やTDK(6762)など電子部品株が総じて冴えない値動きとなっています。

新興市場では、そーせいグループ(4565)が大幅反発となりましたが、その他の医療バイオ関連銘柄は下落が目立ち、窪田製薬ホールディングス(4596)が3日連続で年初来安値を更新し、ナノキャリア(4571)も安値を付けました。一方、アスカネット(2438)が値を飛ばし、アクセルマーク(3624)も急騰しています。

なお、本日上場した2社、力の源ホールディングス(3561)とインターネットインフィニティー(6545)はいずれも買いが殺到し、取引が成立しませんでした。

青山 諭志