4月に年金制度改革があったこともあり、「年金問題」に関心を寄せる方も多いのではないでしょうか。

具体的には75歳まで繰下げ受給が拡大されたり、在職老齢年金制度の見直しがされたりと、シニアの生活に直結する改革です。

一方で年金の額が0.4%引き下げになったこともあり、若い世代では将来の年金額を不安視する声もあがります。

「どうせ自分達が定年する頃には年金なんてもらえない」

そんな声もありますね。では今のシニアが実際にいくらの年金を受給しているのかご存知でしょうか。

ここでは平均受給額だけでなく、受給額ごとの人数もまとめてみました。「年金収入10万円」の割合も見ることで、年金収入だけで暮らせるのか考えてみましょう。

【注目記事】厚生年金「ひと月平均20万円以上」もらう人、本当は男女で何パーセントなのか

「厚生年金」はどれくらいの人が月平均でいくら受給しているか

2021年12月、厚生労働省から「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」が発表されました。

こちらの資料からは、2020年度末時点で「何人が」「いくら」「何の年金を」受給しているのかを知ることができます。

こちらから厚生年金を受給する人の人数や割合を抽出してみました。

厚生年金の受給者数(全体1610万133人)

  • 1万円未満:10万511人
  • 1万円以上~2万円未満:1万8955人
  • 2万円以上~3万円未満:6万6662人
  • 3万円以上~4万円未満:11万9711人
  • 4万円以上~5万円未満:12万5655人
  • 5万円以上~6万円未満:17万627人
  • 6万円以上~7万円未満:40万1175人
  • 7万円以上~8万円未満:69万4015人
  • 8万円以上~9万円未満:93万4792人
  • 9万円以上~10万円未満:112万5260人
  • 10万円以上~11万円未満:111万9158人
  • 11万円以上~12万円未満:101万8423人
  • 12万円以上~13万円未満:92万6094人
  • 13万円以上~14万円未満:89万7027人
  • 14万円以上~15万円未満:91万3347人
  • 15万円以上~16万円未満:94万5950人
  • 16万円以上~17万円未満:99万4107人
  • 17万円以上~18万円未満:102万4472人
  • 18万円以上~19万円未満:99万4193人
  • 19万円以上~20万円未満:91万6505人
  • 20万円以上~21万円未満:78万1979人
  • 21万円以上~22万円未満:60万7141人
  • 22万円以上~23万円未満:42万5171人
  • 23万円以上~24万円未満:28万9599人
  • 24万円以上~25万円未満:19万4014人
  • 25万円以上~26万円未満:12万3614人
  • 26万円以上~27万円未満:7万6292人
  • 27万円以上~28万円未満:4万5063人
  • 28万円以上~29万円未満:2万2949人
  • 29万円以上~30万円未満:1万951人
  • 30万円以上~:1万6721人

2020年度末の全体平均は14万4366円ですが、実際にはボリュームゾーンが月平均で9から10万円となっています。

平均よりもかなり少ない印象です。