支出を削るためにやめた3つのこと

Aさんは、家計を見直した際に、3つの「やめること」を決めました。資産の形成にはお金を貯めることはもちろん、支出をカットすることも重要だからです。

ここからは、Aさん夫婦がやめたことを具体的に見ていきましょう。

1.デリバリーや外食

まず、Aさんはデリバリーや外食の頻度を減らしました。

「これまでは料理が面倒だと思うと、デリバリーサービスや外食ばかりでした。当然ですが、自分で作るより高くつきます。だから、料理がどうしても面倒なときは、レンジでチンするだけの冷凍食品やお惣菜に頼ることにしました。ここぞというときだけ外食やデリバリーを利用するようにしたことで、食費をカットできたんです。」

2.使いこなせていないサービス

Aさんは月数千円でウォーターサーバーを自宅に設置していましたが、これを解約したそうです。

「家に子どもがいた時期は、『品質の高い水を飲ませてあげたい』と思い重宝していたのですが、今は夫婦2人暮らし。タンクひとつを消費するのでも、かなり日数がかかります。タンクは交換するのも大変なので、ペットボトルのミネラルウォーターを保管するほうが安上りだと思いました。」と語るAさん。

他にも、友人の勧めでなんとなく利用していた月額課金の動画サービスなど、使いこなせていないサービスは思い切って解約したそうです。

3.元が取れない習い事やジム

運動が好きなAさんのご主人はジムに通っていましたが、こちらも見直したようです。

「当初は1回あたりの利用料が安くなると見込んで、通い放題のプランを契約していました。具体的には、最低4回は利用することで元が取れるのですが、繁忙期などもあり、結局月数回しか通えていない時が多かったんです。であれば、1回ごとの料金を払ったほうが安い事がわかったので、通い放題プランは解約しました。利用分だけ支払う形になり、むしろ気持ち的もに楽になりました。」

貯蓄は「バランス」が大事

今回は、老後資金に不安を感じた人が、どうやって貯蓄をしていくかについて解説してきました。確かに節約は大事ではあるものの、いきなり高い目標を掲げても達成は難しいでしょう。むしろ、未来のことを気にしすぎ、今を楽しめなくなるのでは本末転倒です。できることからコツコツとはじめるのが貯蓄のポイントではないでしょうか。

齊藤 慧