「日々忙しく働きながら、50代で経済的自立を果たしてFIREを実現できたら…」そんな期待を抱く一方で、現実的な老後資金や厚生年金への不安を感じていませんか?毎月決まった収入を得る不労所得を作るには、単なる積立投資とは異なる投資戦略が必要です。

本記事では、普通の方が50代から無理なく不労所得を狙うための2つの具体的選択肢(不動産投資・高配当株式)と、知っておくべきリスク・注意点を分かりやすく解説します。自分に合った現実的な運用プランを見つけ、理想の早期退職へ一歩踏み出しましょう!

ココがポイント
  • 50代からのFIRE達成に必要な資産運用の基礎知識が理解できる
  • 毎月不労所得が得られる2つの選択肢(不動産投資・高配当株)の仕組みとリスクがわかる
  • 厚生年金だけに頼らない、リスクを踏まえた現実的な資産形成の考え方が身につく

1. FIREを目指す前に。知っておきたい4つの資産

FIREそのものは、実は今に始まった話ではありません。米国では、以前からその発想があります。

日本でも有名なロバート・キヨサキ氏のベストセラー『金持ち父さん貧乏父さん』でも言及されています。同書は1997年に出版されているので、すでに20年以上も前に存在しているのです。

同書においても、現在のFIREと同じく、「投資収益を生む資産を買うべき」と述べられています。

また、現在大きな資産がないなら、毎月の収支の中から浮いた資金を投資に回す、というメッセージもありました。

それでは、どのような資産に投資をすれば、FIREを実現できるのでしょうか。

一口に資産といっても、さまざまなものがあります。

  • 債券
  • 株式
  • 投資信託
  • 収益を生む不動産

こうした資産は不労所得とも呼ばれます。では、50代で不労所得を得たいと思ったとき、どの資産に投資をしたらよいのでしょうか。

2. 毎月投資収入が得られる資産とは

投資からの収入を、毎月得られる資産は限られています。

現在、米国株式や世界株式のインデックスファンド(オルカンやS&P500)を中心に、つみたて投資でのFIREが話題です。

【2026年比較】オルカンとS&P500はどっちを選ぶべき?運用実績の違いとあなたに合う投資法
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積み立て投資は複利で運用し続けることでそのメリットを最大限受けられます。すなわち、毎月の投資収入があるというよりは、資産を運用する中で、一定の時期に売却などして必要な資金を取り崩すことが前提となっています。

つまり、決まったタイミングで毎月、まとまった資金が得られるというわけではありません。

加えて、先述のインデックスファンドは株式などで運用しており、資産価格が常に変動します。したがって、自分の計画通りに資金を取り崩すことができる保証はありません。

では、どのような資産に投資をすれば、収入を毎月得られるのでしょうか。

次から、2つの資産に絞って解説を進めます。

3. 不労所得を狙える投資1:不動産投資で毎月収入

不動産投資は、毎月の家賃収入を得られる可能性のある投資です。

しかし、手元に原資がない場合には、金融機関から借り入れをしなければなりません。

借金に抵抗がない人であればよいのですが、借り入れに抵抗がある人には合わないでしょう。

不動産の専門家である浦田健氏によれば「(表面)利回りで12~13%以上で3000万円の(収益)物件を、半分を自己資金、半分をローンで計2戸購入することができれば、ざっくり計算して月30万円のキャッシュフローを確保することができます」としています。

出所:LIMO「50歳を超えてから「月30万円の不労所得」を作る4つの方法」

また、良い物件を手に入れても、積み立て投資のようにほったらかしで運用はできません。

競合物件が近くにできて賃料を下げなければいけないケースもあれば、事故などで想定していた賃料を得られない場合などもあり得ます。

投資家がなかなか予測できない状況が起こりやすいのが不動産投資の難しさです。計画的に返済できない可能性も十分あります。

4. 不労所得を狙える投資2:高配当株式で毎月収入

株式投資のメリットの1つでもありますが、銘柄によって配当が出る企業があります。

日本株の銘柄によっては、年2回配当がある企業もあり(米国株式では年4回の企業もあります)、銘柄ごとに配当が出る月を1から12月までそろえることで、毎月配当収入を得られます。

余談ですが、配当利回りの高い企業を「配当貴族」と呼ぶこともあり、そうした銘柄ばかりが好きな投資家もいます。

ただ、配当は基本的には業績に連動するので、業績リスクがあることに注意です。

また、株価は株式市場の影響を受けるので、配当を手にしたとしても投資した銘柄の株価が当初よりも下落していることもあります。

5. 「厚生年金だけで不安」なら適正にリスクをとる

会社員の方は、厚生年金を老後に受け取ることになると思いますが、毎月年金収入で25万円を手にできる人はほんの一握りです。

厚生年金の平均額(全年齢)2/2

厚生年金の平均額(全年齢)

出所:厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

年金収入に合わせた慎ましい生活を目指すのも選択肢の一つですが、それだけでは不安な方もいるでしょう。その場合は、毎月の収入がある50代くらいまでに、資産運用にトライしてみるのも一考です。

もちろん、投資はリスクが伴うので、まずは情報をしっかり集めることからはじめるといいでしょう。

6. 本記事の監修を終えて:新NISAで資産運用を行う元FP会社職員の監修者コメント

監修者画像
下村 美乃莉

記事内で紹介した不動産投資や高配当株に加え、現代の資産形成において押さえておきたい重要なポイントを補足します。

まず、近年のFIREブームでインデックスファンドによる積立投資が話題を集めているのは、世界経済の成長に乗せて効率よく資産を拡大できるためです。通常、積立投資は毎月分配金を受け取るものではありませんが、主要な証券会社や銀行が提供する「定期売却サービス」を活用すれば、自動で毎月一定額を取り崩して現金化できます。これにより、資産を運用させながら実質的な「毎月の収入」を作る仕組みを構築することもできます。

次に不動産投資ですが、記事にある現物物件の所有だけでなく、不動産投資信託(REIT)を通じて間接的に投資する選択肢もあります。現物不動産は金融機関の融資(レバレッジ)を利用して大きなリターンを狙える反面、空室リスクや維持管理の手間がかかります。一方、投資信託(REIT)は少額から分散投資ができ管理の手間が一切不要ですが、融資を活用した資金拡大効果は得られません。

最後に、株式投資においては制度の活用が不可欠です。新NISAの「成長投資枠」を利用すれば、高配当な個別株投資による配当金を無期限で非課税にできます。通常発生する約20%の税金が抑えられるため、手元に残る不労所得を効率的に増やすことが可能です。

厚生年金という安定した土台に、ご自身の価値観やリスク許容度に合った運用法(現物・REIT・高配当株・自動取り崩し)を組み合わせることで、50代からのFIREや豊かで安心な老後生活はぐっと現実に近づきます。まずは情報収集とできる範囲の小額投資からスタートしていきましょう。

参考資料

齊藤 慧