株式市場の振り返り-重要イベントを控えて閑散相場、TOPIXは年初来高値更新

2017年3月13日(月)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 19,633円(+29円、+0.2%) 3日続伸
  • TOPIX 1,577.4(+3.3、+0.2%)  3日続伸
  • 東証マザーズ総合指数 1,074.8(▲11.7、▲1.1%)  反落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:998、値下がり銘柄数:849、変わらず:157
  • 値上がり業種数:20、値下がり業種数:13
  • 年初来高値更新銘柄数:168、年初来安値更新銘柄数:0

東証1部の出来高は14億7,180万株、売買代金は1兆7,724億円(概算)となりました。先週末は、メジャーSQ算出による嵩上げ分などで大商いとなったものの、週明けは一転して薄商いとなりました。出来高、売買代金とも今年3番目に低い水準です。FOMCなど数多くの重要イベントを控えて模様眺めが強まったためと思われます。

日経平均株価は寄り付き間もなく一時▲73円安となる場面がありましたが、その後は徐々に切り返しました。前場半ばにプラス転換すると、大引けまで小幅高を維持して終わっています。先週末の夜間取引で日経平均先物が大きく下げた懸念は杞憂に終わったと言えましょう。これで3日続伸となっています。

なお、TOPIXも同じような値動きでしたが、取引時間中に3月2日以来となる年初来高値更新となりました。

東証マザーズ総合指数は▲1%超の反落、売買代金は21日連続の1,000億円超え

東証マザーズの出来高は8,238万株、売買代金1,369億円となり、いずれも先週末より増加しました。大型株市場が閑散相場になった分、新興市場への資金流入が増えたと見ることができます。売買代金も21日連続の1,000億円超となりましたが、総合指数は▲1%超の反落となりました。

売り買いが交錯したものの、物色テーマが不足している影響は否めません。今後の新規IPOなどに注目が集まるかがカギになります。

ザラバで高値更新後に下落の銘柄が続出、DeNAは経営体制刷新で大幅高

個別銘柄では、ソニー(6758)、日立建機(6305)がザラバで連日の年初来高値更新となりましたが、終値では下落して引けました。また、LIXILグループ(5938)も同様に高値更新後に安く推移して終わっています。

その他では、一連のキュレーションサイト問題に伴う経営体制の刷新に踏み切ったDeNA(2432)が値を上げ、KDDI(9433)も上昇しました。

一方、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)や野村ホールディングス(8604)など金融株が小安く推移し、ホンダ(7267)や東京エレクトロン(8035)などの下落が目を引きました。

新興市場では、グレイステクノロジー(6541)とモルフォ(3653)が暴落となり、レノバ(9519)も急落となりました。また、そーせいグループ(4565)やオンコリスバイオファーマ(4588)も急落となるなど、医療バイオ関連銘柄が不振となっています。

一方、ミクシィ(2121)は年初来高値を更新するなど堅調に推移しました。

青山 諭志