シリーズでお送りしている「個人投資家向け株主優待研究」。
株主優待は各企業の決算期が関係します。ここでは決算期が近く、投資家の注目が集まる銘柄情報をピックアップしてお届けします!
今回は2022年4月30日が中間決算となる旅行業大手、エイチ・アイ・エスをとりあげます。
最近、つみたてNISAやiDeCoを活用した「投資信託派」が増えていますが、たまには株式投資にも目を向けてみませんか?「消費者目線」で株主優待を楽しむ根強いファンが多くいます。(※編集部注)。
今回は、株主優待の内容とともに、株式投資を始める際の注意点についてもお伝えします。株式投資のメリットとデメリットを知った上で、優待ライフを楽しんでいけるとよいですね。
さっそく、エイチ・アイ・エスの株主優待制度についてみていきましょう。
※【参考記事】伊藤園の株主優待制度、その内容と特典を解説【2022/23シーズン最新】
エイチ・アイ・エス「株主優待制度の概要」
優待対象
- 毎年4月及び10月末日の株主名簿及び実質株主名簿に記載のある100株以上所有の株主
優待内容
- HIS株主優待券
- ハウステンボス入場割引券
- ラグーナテンボス入場割引券
優待条件
100株以上
- HIS株主優待券:2000円分相当
- ハウステンボス入場割引券:500円分相当
- ラグーナテンボス入場割引券:500円分相当
500株以上
- HIS株主優待券:4000円分相当
- ハウステンボス入場割引券:500円分相当
- ラグーナテンボス入場割引券:500円分相当
1000株以上
- HIS株主優待券:6000円分相当
- ハウステンボス入場割引券:500円分相当
- ラグーナテンボス入場割引券:500円分相当
※利用条件などの詳細は、エイチ・アイ・エス「株主優待について」より、最新の情報をご確認ください。
上場企業の株主になるには?手続きはどうすればいいの?
まず、証券会社に口座を開設し、株式を購入する必要があります。
店舗のある証券会社、インターネット証券会社などがあり、投資家自身の利用スタイルによって使い分けるとよいですね。
口座開設から投資判断、売却タイミングの意思決定など、すべて自分で判断できる!という方であれば、インターネット証券会社が便利でしょう。
銘柄選びなど、投資アドバイスが欲しい場合は、ファイナンシャルアドバイザーがいる店舗型証券会社を選ぶと心強いかもしれません。
株主優待制度に挑戦する際の注意点
ここからは株主優待を手にする前に、ぜひ知っておきたい一般的な注意点を紹介していきます。
その1:「株主権利確定日」と「権利付最終日」を意識しよう
株主優待を受けるためには「株主権利確定日」(たとえば、半期及び通期の決算日)や「権利付最終日」を意識する必要があります。
注意すべき点としては、決算期の最終日当日に株式を購入しても、「株主権利確定日」の株主名簿に株主として名前が載りません。株主情報を反映するのに2営業日必要とするためです。
したがって、株主優待を得ようとするのであれば、「株主権利付最終日」までに取引をしておく必要があります。
株主権利付最終日とは、株主がその株式を保有することで株主優待などの株主権利を受けることができる最終売買日です。
たとえば、4月30日が通期決算の会社であれば、本決算の権利確定日と権利付最終日は以下のようになります。
株主権利確定日
- 通期:4月30日
株主権利付最終日
- 通期:4月30日の2営業日前
2022年の場合は、4月29日が昭和の日、30日が土曜日となるため、権利付最終日は4月26日となります。
ちなみに、権利付最終日の翌営業日は「権利落ち日」と呼ばれます。
- 権利確定日:この日までに株主名簿に名前が載っている必要があります
- 権利付最終日:権利確定日の2営業日前!(この日までに株式を保有している必要があります)
- 権利落ち日:権利付最終日の翌営業日
その2:株式投資はあくまでもリスク性資産
優待内容につい目が行きがちですが、株式投資には株価変動リスクや倒産リスクがあることも心得ておく必要があります。
株主優待と同様に、配当に期待される投資家も多いのですが、配当は原則として、最終利益の中から分配されるものです。
よって、投資先の企業の業績が悪化すれば、配当が減ったり(減配)や配当がなくなる(無配)可能性があります。また、株主優待の内容も業績しだいで変更となることがあります。
このように、株主優待の内容もさることながら、投資対象として成立するか?という視点も持っておきましょう。
まとめにかえて
株主優待は、上場企業の株主になってはじめて手にすることができます。
ただ、その株主優待を手にするということは、株式「投資」をしていることにほかなりません。
「優待の内容は魅力的だけど、投資先としてはイマイチ……」といった場合、「塩漬け」状態の銘柄を抱えてしまうケースも珍しくありません。
株価指標(PER・PBR・ROEなど)を参考にするほか、企業の業績などに関するニューにも高くアンテナをはりながら、銘柄のオトク度を見極めていけるとよいですね。
参考資料
LIMO編集部