リスク2. 積極的な事業の拡大
JTは、たばこ事業の他に、医薬事業や加工食品事業を展開しています。
JTは今後もこれらの事業に対する投資を行う予定ですが、かかる投資が期待されるリターンをもたらすという保証はありません。
また、JTは、RJRナビスコ社の米国外たばこ事業の取得、Gallaher社の買収、加ト吉(現:テーブルマーク)の買収、Natural American Spiritの米国外たばこ事業の取得など、事業拡大に向け、積極的に外部の経営資源を獲得してきました。
JTは今後もこういった非線形的な動きを実行する可能性があります。
しかし、当初の計画通りの動きとならなかった場合、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
リスク3. カントリーリスク
JTは世界各国・各地域で事業展開しており、特に海外たばこ事業の重要性が増加してきています。
しかし、現地の政治・経済・社会・法制度などの変化や暴動、テロ・戦争の発生に伴うカントリーリスクが相対的に高まり、リスクが具現化した場合には、サプライチェーンや流通網の遮断、資産や設備の毀損、人員配置・営業管理の困難性などにより、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
とりわけ、最近で言えばロシア・ウクライナ情勢を背景にウクライナ国内の工場の稼働を停止しており、ロシア国内の工場についても「製造を一時的に停止する可能性もある」との考えが示されました。
執筆者
1991年生まれ。新潟県新潟市出身。2022年に株式会社モニクル傘下の株式会社ナビゲータープラットフォームに入社し、現在はメディア事業部・メディアグロース企画推進室マネージャー。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」を中心に、多くの読者の方に幅広いコンテンツを届けるための戦略立案に従事している。
それ以前は、LIMO編集部にてアシスタント・コンテンツマネージャー(ACM)として従事。第一報として報道されるニュースを深堀りし、読者の方が企業財務や金融に対する知的好奇心を満たしたり、客観的データや事実に基づく判断を身に付けられたりできる内容の記事を積極的に発信していた。
入社以前は、株式会社フィスコにて客員アナリストとして約20社を担当し、アナリストレポートを多数執筆。また、営業担当として、IRツール(アナリストレポート、統合報告書、ESGレポートなど)やバーチャル株主総会サービス、株主優待電子化サービスなどもセールス。加えて、財務アドバイザーとしてM&Aや資金調達を提案したほか、上場企業向けにIR全般にわたるコンサルティングも提供。財務アドバイザリーファームからの業務委託で、数千万~数十億円規模の資金調達支援も多数経験。
株式会社第四銀行(現:株式会社第四北越銀行)、オリックス株式会社でも勤務し、中小・中堅企業向け融資を中心に幅広い金融サービスを営業した。株式会社DZHフィナンシャルリサーチでは、日本株アナリストとして上場企業の決算やM&A、資金調達などのニュースと、それを受けた株価の値動きに関する情報・分析を配信。IPOする企業の事業・財務を分析し、初値の予想などに関するレポートを執筆。ロンドン証券取引所傘下のリフィニティブ向けに、週間・月間レポートで、日本株パートを執筆。経済情報番組「日経CNBC」にて毎月電話出演し、相場や株価の状況も解説していた。
新潟県立新津高等学校を経て、2013年に慶応義塾大学商学部を卒業。学部では、岡本大輔研究会にて企業評価論、計量経営学を専攻していた。
最終更新日:2023/11/03