リスク2. 積極的な事業の拡大

JTは、たばこ事業の他に、医薬事業や加工食品事業を展開しています。

JTは今後もこれらの事業に対する投資を行う予定ですが、かかる投資が期待されるリターンをもたらすという保証はありません。

また、JTは、RJRナビスコ社の米国外たばこ事業の取得、Gallaher社の買収、加ト吉(現:テーブルマーク)の買収、Natural American Spiritの米国外たばこ事業の取得など、事業拡大に向け、積極的に外部の経営資源を獲得してきました。

JTは今後もこういった非線形的な動きを実行する可能性があります。

しかし、当初の計画通りの動きとならなかった場合、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

リスク3. カントリーリスク

JTは世界各国・各地域で事業展開しており、特に海外たばこ事業の重要性が増加してきています。

しかし、現地の政治・経済・社会・法制度などの変化や暴動、テロ・戦争の発生に伴うカントリーリスクが相対的に高まり、リスクが具現化した場合には、サプライチェーンや流通網の遮断、資産や設備の毀損、人員配置・営業管理の困難性などにより、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

とりわけ、最近で言えばロシア・ウクライナ情勢を背景にウクライナ国内の工場の稼働を停止しており、ロシア国内の工場についても「製造を一時的に停止する可能性もある」との考えが示されました。