【セブン&アイ】「セブンプレミアム フレッシュ」よりもさらに気になる次の一手
セブンプレミアム10周年。日本のお菓子の良さがさらに世界に広がるか?
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祝「セブンプレミアム」10周年
セブン&アイ・ホールディングス(3382)のプライベートブランド(PB)である「セブンプレミアム」が2007年に導入されてから10年が経過します。安さを追求した一般的なPBとは異なり、高い品質とお値打ち価格を訴求して順調に成長してきました。
筆者は特に、セブンプレミアムのハイエンドカテゴリーであるセブンゴールドの「金のハンバーグ」を初めて食べた時の驚きは今でも忘れられません。残念ながらそれほど頻繁に金のハンバーグを購入する身分ではありませんが、自分へのご褒美という時にはつい手が伸びてしまいます。
現在このセブンプレミアムの売上高は2016年度見込みで1兆1,500億円、品目数は3,650品目に上ります。大雑把にいえば、日本では1人当たり年間1万円セブンプレミアムを買っていることになります。実に驚くべき数字です。
2019年度売上1兆5千億円をめざす
2017年3月9日の同社の発表によれば、今後セブンプレミアムは4,200品目へと拡充され、その売上高も2019年度に1兆5千億円を目指すとされました。その施策として4つの手が打たれていきます。
「セブンプレミアム フレッシュ」誕生
第1は、生鮮3品(野菜・果物、精肉・卵、鮮魚)の新PBである「セブンプレミアム フレッシュ」の投入開始です。まず、濃厚旨みバナナ、カナダポーク、アトランティックサーモンなどから投入されていきます。鮮度管理が求められる野菜や果物が採りあげられている点が注目です。
さらに、投入先がコンビニではなく、イトーヨーカドー、ヨークマート、ヨークベニマルなどであることも注目点です。不振が続くヨーカ堂の収益改善につながるのか、見守っていきたいところです。
第2は、セブンプレミアム商品で使用している乳化剤・イーストフードを不使用にし、健康志向のニーズに応えることです。
第3は、パッケージの環境対応を進めることです。
菓子約20品目の本格海外展開へ
最後に、すでにシンガポール・北京でテスト販売しているセブンプレミアムの菓子類約20品目あまりを中国大陸に展開、約2,000店舗で販売することです。
筆者はこの最後のポイントに注目しています。近年急増したインバウンドの旅行者のお土産として、日本のお菓子はかなり人気だと思います。
セブンプレミアムのお菓子は品質、マーケティングコンセプト、味覚の点で出色の商品が並んでおり、同社およびその協力菓子メーカーにとって大きな商売のチャンスにつながるのではないでしょうか。
同社のコンビニの強みの源泉でもあるセブンプレミアムが、コンビニだけではなくヨーカ堂や海外でも一層の発展をしていくのか、その結果同社グループ全体の総合的な実力が高まるのか、期待を持って見守りたいと思います。
LIMO編集部
執筆者
LIMO編集部は、国内のみならずグローバルの視点から、金融や経済、投資、資産運用、年金、介護といった内容をはじめ、SDGsやSNSで話題となっているトピックも含め、「くらしとお金」にかかわるニュースについて幅広く取り扱い、話題となっている背景を各領域の専門家がわかりやすく解説します。2023年に月間ユニークユーザー数が1200万人を超えるまでになりました。
1. LIMOの沿革と運営会社
2015年にLIMOの前身である「投信1(トウシンワン)」として産声を上げました。2018年にはメディア名をLIFE&MONEYの造語として「LIMO(リーモ)」と変更しました。LIMOは株式会社ナビゲータープラットフォームが運営しています。
2. LIMO編集部のメンバーのプロフィール
LIMO編集部のメンバーは国内外大手金融機関で機関投資家としてファンドマネージャーや証券アナリスト経験者、国内大手証券会社やメガバンク、信託銀行で富裕層・準富裕層への資産運用アドバイス経験者、国内大手調査会社のアナリスト経験者、大手ファッション誌や雑誌の編集長経験者、地方自治体の年金業務担当経験者、大手ネットメディア編集経験者などで構成されています。またコンテンツ管理は業務推進室にて書籍編集経験者などが携わり、品質管理を行っています。
3. LIMO編集部編集者は金融バックグラウンドを持つ専門家集団
LIMO編集部の特徴的な点は金融プロフェッショナル経験者が多いことです。編集部スタッフの金融機関勤務経験年数は延べ43年、正確には519か月となります(2022年11月17日現在)。編集者には日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)、第一種外務員(証券外務員一種)、FP2級、AFPなどの資格保有者が複数在籍しており、生保関連業務経験者としては過去に保険募集人資格を保有していたメンバーもいます。日本株式、米国株式、投資信託、生命保険、つみたてNISA、iDeCo、国民年金、厚生年金、住宅ローンなどといったテーマに関しては踏み込んだ分析や考察をすることができます。
4. 株式会社ナビゲータープラットフォームの沿革
ナビゲータープラットフォームの沿革は2013年3月15日に設立されました。立ち上げメンバーは、原田慎司(ナビゲータープラットフォーム取締役)、泉田良輔(ナビゲータープラットフォーム代表取締役)、吉積礼敏(現在はクラウドエース株式会社取締役会長)、徳久悟(現在は九州大学共創学部准教授)の4名。メディア運営とそれに関するサービスを中心とする事業を展開しています。
2013年6月に「Longine(ロンジン)」のサービスを開始。2015年4月に「株1(カブワン)」のサービスを開始。2015年10月に「投信1(トウシンワン)」(のちのLIMO)をサービス開始。2016年2月に「FINOLAB(フィノラボ)」へ参画。2018年7月に「投信1」を「LIMO」へリブランディング。2020年3月に「Longine」のサービスを終了。2022年10月に「MeChoice(ミーチョイス)」のベータ版運用開始し、2023年3月にサービスを本格的に開始。
5. 株式会社ナビゲータープラットフォームの採用情報について
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6. 参考資料
・ナビプラタイムズ(株式会社ナビゲータープラットフォーム公式オウンドメディア)
最新更新日:2023年11月20日