株式市場の振り返り-膠着状態に陥った日経平均株価は3日続落、閑散相場続く
2017年3月7日(火)の主要指標(カッコ内は前日終値比)
- 日経平均株価 19,344円(▲34円、▲0.2%) 3日続落
- TOPIX 1,555.0(+0.1、+0.01%) わずかながら3日ぶり反発
- 東証マザーズ総合指数 1,071.1(▲9.3、▲0.9%) 12日ぶり反落
東証1部上場銘柄の概況
- 値上がり銘柄数:841、値下がり銘柄数:985、変わらず:178
- 値上がり業種数:18、値下がり業種数:15
東証1部の出来高は15億7,596万株、売買代金は1兆9,866億円(概算)となり、いずれも前日より増加しました。来週開催のFOMCおよび今週末の雇用統計発表等を控えて、模様眺めが強まったと見られます。売買代金は連日で2兆円割れとなり、多くの投資家が次の一手に苦心しているような雰囲気でした。
日経平均株価は寄り付きから小幅安で始まり、一時は▲4円安まで戻す場面がありましたが、結局は終日マイナス圏に沈みました。取引時間中の値幅(高値と安値の差)もわずか37円にとどまり、71円の値幅だった前日よりさらに狭いレンジとなりました。これだけでも、相場全体が膠着状態に入ったことを示しています。
また、今週末は四半期に1度のメジャーSQ算出を控えていることも、値動きを鈍くした要因の1つと考えられます。なお、TOPIXも同じような値動きでしたが、最後はわずかながら上昇して引けました。
東証マザーズ総合指数は12日ぶり反落、売買代金は17日連続の1,000億円超え
東証マザーズの出来高は8,119万株、売買代金1,203億円となり、いずれも前日より減少となりました。出来高が3日連続で1億株を下回りましたが、売買代金は17日連続の1,000億円超となっており、個人投資家の物色対象はまだ続いていると見ていいでしょう。
ただ、総合指数は12日ぶりの反落となり、久々の連騰記録も11日で終了したようです。新興市場での熱気は着実に戻ってきていますが、昨年は3月11日~7月19日まで4カ月強にわたって連日の1,000億円超だったことを考えると、まだまだと言えましょう。
ニコンやソニーなどハイテク株が安い中、キリンHDなど食品株が値を上げる
個別銘柄では、ファーストリテイリング(9983)が連日で大幅安となり、ファナック(6954)や東京エレクトロン(8035)も値を下げました。
また、ニコン(7731)、京セラ(6971)、ローム(6963)などハイテク株の一角が安く、ソニー(6758)も下落して引けています。さらに、自動車株では前日に高値更新となったいすゞ自動車(7202)とスズキ(7269)がともに反落となりました。
一方、任天堂(7974)は3日連続の大幅高となり、日立建機(6305)も久方ぶりに年初来高値を更新しました。また、食品株が堅調に推移し、キリンホールディングス(2503)が高更新となっています。
その他では、オークマ(6103)やDMG森精機(6141)など工作機械株も高値を付けて引けました。
新興市場では、グレイステクノロジー(6541)やユーザベース(3966)が急落となり、Gunosy(6047)も大幅安となりました。一方、ドリコム(3793)は高値を付けた後で安くなり、下落して引けています。また、串カツ田中(3547)も値を下げました。
青山 諭志