経済協力開発機構(OECD)が公表する世界の平均賃金データによると、日本の平均年収は35カ国中22位となっています。
これは、主要7か国(アメリカ・イギリス・フランス・ドイツ・イタリア・日本・カナダ)において下から2番目に位置します。
一時は「ジャパン・アズ・ナンバーワン(世界の頂点にいるも同然の日本)」とまで言われた日本の、低迷した年収事情について考えてみましょう。
「THE・平均年収」年収400万円は何割いる?
まずは、日本の平均年収を確認しておきましょう。
国税庁の民間給与実態調査統計では、令和2年の平均年収は433万円となっています。
この平均年収は正規雇用が496万円・非正規雇用が176万円と働き方による差はありますが、ここでは全体の平均として年収400万円超500万円以下の割合を出していきます。
年収400万円超500万円以下の割合
給与所得者の総数5245万人のうち、年収400万円超500万円以下に該当するのは764万3000人。割合にして14.6%です。
もっとも割合が多いのは年収300万円超400万円以下の913万人(17.4%)です。
このボリュームゾーンを含む年収400万円以下の人の割合は55.1%と半数以上にのぼります。
通常、国が衰退しないためには経済の成長が不可欠であり、経済成長にあわせて物価や賃金も上昇していくのが自然な成り行きです。
ところが過去30年間、平均年収が400万円から変わっていない。
これが日本の現状です。